元怪盗彼女は狙われる。≪鏡音レン≫

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あれ……

でも、どうしてだろう。


私は１つの謎にようやく気がついた。



私は何故、自分の存在を隠さないといけなかったの？

ふつふつと頭の中に黒い靄がかかっていく。

でもその謎を私１人で解くことは不可能で。

「その髪留め可愛いね！」

「え？あ、ありがとう。」

「自分で買ったの？」

彼女達は興味津々でレンがくれた髪留めを見つめている。

「違うよ。レン様がくれたの。入学祝だって。」

「へぇ〜優しいね。こっちはそんなん１回もないよ。」

羨ましそうに眺める彼女達。

そんな彼女達を見て思った。

彼女達はどういう理由があってここに来たんだろう。

それを聞いてみる。

「私は親が二人とも殺人起こしたんだよね。

そのせいで私は孤児院からも敬遠されちゃって。

いつのまにか強制労働状態、奴れい状態。」

「私は詳しくは分かんないけど国民表に登録されてなかったんだよね。

親いわく、私はいなかったことにしたかったんだってさ。」

国民表無登録。確か、私もそういう感じのものなのだろう。

考えたって謎は深まるばかりだった。

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