元怪盗彼女は狙われる。≪鏡音レン≫

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「早速ネックレス付けてくれたんだ。」

「うん！ネックレスありがとう。」

笹条に合わせて隣を歩く。

笹条は思ったよりも優しくて気がきく。

でもゆかりが言っていたみたいに恋愛感情で好きになるということはなさそうだ。

「次こっち行くよ。」

言われるがままに私はその方向に歩いて行った。

７時までには帰ろう。とか思いながら。

その後私はいろんなところに連れまわされた。

すべてが初めて見るもので私は感嘆の声を上げるばかり。

「笹条…私そろそろ帰りたいんだけど。」

日も少し暮れ始めたころ、私は笹条にそう言った。

「なんで？」

「なんでって…。」

手を握られてにっこりと微笑まれた。

私は少し溜め息を吐きそうになる。

「如月さんって、レン様と付き合ってるの?」

「は？」

「それともAちゃんがレン様の事を好いてるの？」

「そうですね。」

そりゃそうだ、だってレンは私の大事な人。

だから大好きにきまってる。

笹条は小さく舌打ちをした。

そして、

「あのさぁ、かなわない恋とか諦めろ。」

いきなり私を睨みそう言った。

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