元怪盗彼女は狙われる。≪鏡音レン≫

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「学校行ってみたい…。」

すべてはこの一言から始まった。

「え？」

紅茶に口をつけながら教科書を読んでいたレンは顔をあげた。

そんなレンは何故か驚いたような顔。

そしてその横にいたリンちゃんはパァッと笑顔になる。

「いや…だって、私生まれて１度も学校行ったことないでしょ？

ドラマとかでしか見たことないし…。」

「行きたい？」

レンは何故か真顔で私に詰め寄る。

その横でリンちゃんは携帯とパソコンをいじり始めた。

「う、うん。でもなんでそんな真顔…。」

「一番いい学校はやっぱり莱音宮中学校かなぁ？」

何だかすごく豪華でお洒落な名前…。

「了解。A、中学校行きたいなら

１週間後くらいには行けるようにやろうと思えばできるけど。」

「えぇ！？は、早くない！？」

「そうか？」

キョトンとした顔で首をかしげるレンは小動物みたいで可愛い。

リンちゃんはパソコンを持ってお茶をしていたバルコニーから出て行った。

「A。学校行く?」


私は驚きのあまり数秒固まっていたがコクコクと頷いて声を出す。

「うん！行きたい!」

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