Murder time!!!!!【UndertaleAU】 (ページ11)

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Rocket ページ11

UTサンズ side

パタパタと、オイラの足音だけが聞こえる。
地上への入口……地下世界の出口は、もう目の前だ。

「……こりゃあ、酷いな。」
地上に出て1発目の感想がそれだ。

王都の景色は以前とは一変していた。

ひび割れた地面。灰になった建築物。塵となって舞う同族の死骸。そしてケチャップによく似た血液の跡。

まさに地獄絵図、なんて言うのが妥当か。

オイラが地上に舞い戻ってきた理由はたったひとつ。

フリスクを探すためだ。

あいつは地上でオイラ達がパニックになっているときにふと姿を消した。地下世界にいることは考えにくいんで、地上を探してやろうって魂胆だ。

…それにしても、なかなかに酷い光景だな。

もう見慣れてしまった太陽が、地獄と化した地上の街をふわりと照らす。全く綺麗じゃない。

とりあえず、城下町に降りてみることにした。

「うわ………えげつないな。」
とかって思わず声に出るほどえげつなかった。

ほぼサラ地みたいなもんだ。周り一面が塵と瓦礫に包まれている。
メタトンとマフェットは見つかったのだろうか…。

とりあえず、瓦礫を踏まないように気をつけながらあたりを見回す。

「………………お？」
視界の隅でなにかが黄色く光ったのが見えた。

なんとなく、興味本位でそれを見に行った。

「……ハート型の…ロケット？」
光の主は、金色をしたハート型のロケットだった。

おもむろに開けてみる。

「………これは…。」
中には、国の王子であったアズリエルと、その家庭、ドリーマー家に預かられたニンゲンの子供のツーショットがあった。

すぐにフリスクの持ち物だと悟った。アズリエルとキャラの持ち物は、大体がそのままフリスクの物として扱われているからだ。

「……いるのか？この、近くに。」

現在地は、ホームとはかなり離れた位置だ。
持ち歩いていたものを落とした可能性の方が高いだろう。

もう一度、あたりを見回してみた。

「…………フリスク。…フリスク！」

人影が見当たらない中、少し焦りが出たか…無意識に声に出して呼んでいた。

無事であってほしい。とりあえず、それだけだ。

？？「…サンズ？」

真後ろから声が聞こえた。
勢い良く振り返る。

「…………っ、フリ…スク……？」
目の前にいたのは、紛れもなくフリスクだった。
………しかし俺は随分と歯切れの悪い呼び方をした。

なぜなら………そいつは、全身が“灰色”だったからだ。