ぼんちゃん短編集！リクエストは全然ＯＫ！

誰かのヒーローになりたかった(曲パロ) ページ39

(⚠マリアが魔王になれなかった設定です。)



誰かのヒーローになりたかった
今は頼って助けられても
いつか人の役に立つんだよって
子どもの頃 だれかが言ってたんだ

がんばった、
毎日訓練した。
毎日毎日毎日努力してた。

もう今では
期待されなくなったけど
そんなのはもうどうでもよかった
私に一番がっかりしてるのは
ほかでもない



私だろうから





誰かのヒーローになりたかった
色々なものを裏切ってきた。
あんなに応援してくれた
お爺ちゃんもエレナ。ネロたちもレオナード。メフィストも。
そしてヨハネもセバスチャンも…
もうなにも言わなくなった

それでもまだ まだ、私は
私を諦めきれないでいる
だって。
私が目指すのは魔王だけど
魔族たちが笑顔になれる
ヒーローになりたかった
ヒーローは
いつだって
最後に立っていたほうだ

誰かのヒーローになりたかった
望まれて生まれてきたから
いつも自信を持っていなさいって
子どもの頃 大切だった人が言ってたんだ

いまじゃ誰も
見向きしなくなったけど
そんなのはもうどうでもよかった
みんなが期待していた。
だけど、多分一番期待してたのは
ほかでもない 私だったのだろうから

誰かのヒーローになりたかった
色々なものを裏切ってきた
魔王になるのも
みんなを幸せにするのも
もう 頑張れ って言われなかった。

それでもまだ実を言うと私は
私を諦めきれないでいる
だって
ヒーローはいつだって
最後に笑っていたのだから

でも、私がなにより救いたいのは
命や世界じゃなくて
私の人生の一番の被害者の
私自身だった

私のヒーローになりたかった
色々なものを裏切ってきた
昨日も今日も明日も
もう 頑張ろう って思えなかった。

それでもまだ 実は、私は
私を諦めきれないでいる
ヒーローはいつだって
自分を信じて歩いて進むんだ。

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