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そう言って立ち上がろうとすると、予想していたかのように肩を抑えられてしまった。
立ち上がるのを阻止されだ私は、肩に彼の腕が回っている状態で俯きながら、大きくなる自分の鼓動の音を聞いていた。
「あのさ、よく言ってるよね、もっと気をつけなよーって。A、隙がありすぎ。」
「で、でも玉森くんが言ったんだよ…。『俺は知らない男じゃないから、いい』って…。」
「あの、さ。」そう言いながら、左手は肩を抱いたまま、彼の右手が私の頬に添えられる。
ぐっと顔を持ち上げられて、目が合う。
心臓の音が、うるさい。
「警戒しろとは言わないけど、もっと、意識してくんない? 」
真剣な目をした彼が告げた言葉が、突然すぎて一瞬意味を捉えられない。
頬に添えられた彼の手はそのまま髪を撫で、後頭部へ移動する。
ぐっと引き寄せられ、あっという間に玉森くんの腕の中にいた。
「ね?俺、なんとも想ってない子にこんなことしないよ。」
耳元で甘い声が聞こえる。
「ちゃんと、俺のこと、意識して。」
ドキドキしすぎて体温も上がっていて、喉がカラカラで声が出ない。
彼の腕の中で、こくこくと頭を動かして、分かったと伝える。
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作者名:kainaniak2 | 作成日時:2019年7月21日 1時