命令1 ページ5
side実優
カノ「……あのさ、一応聞くけど、どれがスペードのAかわかってるよね」
美空「うん」
実優「わかってるけど?」
シン「ああ」
カノ「だよね」
これは、ギャンブルとかでバカみたいな人たちが使うイカサマトランプ。
裏面に、マークと数字が書いてある。
私は、それを知って、このトランプを部屋から持ってきた。
実優「わかってるからって、わざわざ自分からそれを引く人はいないだろうね」
∴*∴*∴*∴*∴*∴*∴*∴*∴
結局、誰もスペードのAを引かずに終盤まできた。
残っているのは8枚。
カノ「……ダイヤのジャック」
実優「ダイヤの5」
シン「スペードの3」
美空「クローバーのA」
残り4枚。
修哉が引く枚数によって、誰が死ぬかは変わってくる。
1枚なら私か伸太郎か美空。
2枚なら私か伸太郎。
3枚なら私。
んー……もし私が修哉の立場なら、3枚引くかな。
カノ「3枚、引いていい……?」
実優「ご自由に」
美空「いや、ダメでしょ」
え、何で?
実優「何がダメなの?」
美空「実優、死ぬんだよ?」
実優「死なないよ」
死なない自信がある。
このトランプは、もう1つ細工してあるから。
それに気付いてなければ、修哉が死ぬ。
実優「3枚引くなら、気を付けてね」
カノ「どうして?」
実優「内緒。いいから早く引いてよね」
私は、死なないから。
カノ「……クローバーの7、ハートの4……」
何で迷うのかな。
3枚引けばいいのに。
スペードのAがわかってるなら、考える必要ないでしょ?
そして修哉は、裏にジョーカーと書かれたトランプを引いた。
だけど、表面に書かれていたのはジョーカーじゃない。
カノ「……スペードのA……」
実優「だから言ったでしょ。気を付けてねって」
このトランプは、細工に気づかれたときのためにジョーカーとスペードのAを入れ替えてある。
つまり、裏面にジョーカーと書いてあるのがスペードのA、スペードのAと書いてあるのがジョーカーとなる。
だから私は、死なない自信があった。
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浅葱(プロフ) - 野いちごストロベリーさん» ありがとうございます。頑張ります。 (2017年8月3日 23時) (レス) id: a8ce9eb597 (このIDを非表示/違反報告)
野いちごストロベリー(プロフ) - いつも見させてもらってます!とても面白いです!これからも頑張ってください! (2017年8月3日 22時) (レス) id: d483f2088d (このIDを非表示/違反報告)
浅葱(プロフ) - snow rabbitさん» うん、頑張る (2017年8月3日 22時) (レス) id: a8ce9eb597 (このIDを非表示/違反報告)
snow rabbit(プロフ) - やった!新作だ!!更新頑張ってね〜! (2017年6月28日 18時) (レス) id: c06f65bcb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浅葱 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年6月28日 17時