王様ゲーム【カゲプロ】 (ページ27)

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幕間ページ27

sideシンタロー

美空「それを読めって言われたの？」
シン「全部書いてあるって」

実優の部屋にあった１冊のノート。
このノートは全員の部屋に置いてある。

美空「何書いてあるの」
シン「読めばわかる」

ノートを開いた瞬間、驚きで言葉を失った。

『There was one girl at some places.The girl was ――』

そのノートは、全て英語で書かれていた。
しかも物語風に。

美空「これは……時間かかる？」
シン「いや別に」
美空「……あっそう」

え、何でそんな怒ったような声なんだよ。

∴＊∴＊∴＊∴＊∴＊∴＊∴＊∴＊∴

10分後。

シン「オレさ、物凄い衝撃を受けたんだが」
美空「何で？」

とりあえず、書かれていたことを要約する。

とある少女は父親から虐待を受けていた。

少女の７歳の誕生日に、耐えきれなくなった母親が父親を殺した。
実は少女は母親の愛人の子で、少女は本当の父親の元へ。
その父親には娘がいて、その娘も少女の母親の子で、少女の姉だった。

少女はだんだんと明るさを取り戻し、12歳になった頃には普通のどこにでもいる女の子になっていた。

少女の中学校の入学式の日、家に強盗が入ってきた。
少女の目の前で姉と父が殺された。
そのせいで、少女は昔のように、明るさを失った。

ある日、少女は自殺を図った。
少女が飛び降りた先に、たまたま人がいた。
少女はその人を巻き込んで死亡。

しかし、運良くカゲロウデイズに飲み込まれ、少女は生き返ることができた。
そしてある日、メカクシ団の一人、如月伸太郎に出会った。

メカクシ団に入った数日後、団員がこう言った。
『本物の人狼ゲームをやってみたい』『なら王様ゲームもやりたい』『リアルな人生ゲームもやってみたい』『少女の能力ならできるんじゃないか』

能力をフルに活用し、少女はそれを叶えた。
それなのに、感謝されるどころか非難された。
少女は、誰のことも信用できなくなった、と。

……要約しても長い。

オレが衝撃を受けたのは最後の文章。

『My elder sister is Miku Minazuki.』
私の姉は水無月美空です。

美空と実優は、姉妹だった。

シン「お前、知ってたか？」
美空「何が？」
シン「実優がお前の妹だってこと」
美空「……え？」

知らなかったのか。

美空「妹はいたけど、実優だとは……」
シン「だから、よろしくね、か……」

あいつ意外と人思いだな。

美空「っていうかさ、和訳してくれない？私英語苦手で……」

……こっちも意外だった。