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その後の記憶はあまりない。
気づいたら、4人のルームメイトとの相部屋である、109号室で寝かされていた。
あれからただ1つ変わったこと、それは、私が周囲から浮き始めていたことだと思う。
それは、少しずつ、でも確実に、変わっていった。
『化け物と同類』
そんな言葉を吐かれたこともあった。
目が赤いから…?
能力が使えるから…?
自分達と違うから…?
そんな事を言われる度に、私は幸助が『化け物』と呼ばれる理由を考えた。
幸助が『化け物』と言われるのが能力のせいなら、私だって化け物かもしれない。
でも、私は幸助が化け物だとは思わない。
幸助は、『化け物』なんて言葉があまりにも似合わないほど、弱くて、泣き虫で、そして、優しいから。
傷だらけになった私を見て、『僕のせいで本当にごめんなさい』と泣きそうになりながら謝ってきた幸助が化け物なはずがないから。
私たちが化け物なはずない。
そう信じていた。
だから、私は何と言われても傷ついたりなんてしない。
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作者名:夜桜
作成日時:2017年10月15日 23時