【カゲプロ】孤児院育ちの私は自虐少女？ (ページ21)

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「ごめんなさいっ……」

ｷﾄﾞ「そんな事で拒絶する奴がいるか……何があったってお前は仲間だろ……」

ｾﾄ「そうっすよ！今までだっていろんなこと受け入れてきたじゃないっすか！」

ｶﾉ「Aだって化け物の僕らを受け入れてくれたんだから、僕らだって受け入れるよ！」

「化け物なんかじゃないよ……だって私も……」

ｾﾄ「『私も』………？」

私が三人を拒絶できる訳ない。

化け物？

違う。

三人が化け物なら私も化け物だ。

だって、私にも能力があるから。

赤い目の化け物。

この中で一番の化け物はきっと私だ。

さっきから後ろに隠し持っていたカッターが揺れ、左手に少し触れる。

ひんやりと冷たい。切るときの感覚がよみがえってくる。

突然、三人の驚いた顔。

謎の違和感。

体が軽い。

ｷﾄﾞ「A!?何で……!?!?」

見えてない……？

いや、違う。

私はここにいない。

能力が、解けたんだ。

切らなくても能力が解けるなんて思ってもみなかったな……。

こんなの初めてだ。

「……目を表す！」

慌てて『表す』を使いもとに戻ろうとする。

ついに三人に能力がばれる時。

この世界に私はいない。

……私は何処にもいないんだよ。