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チッ、チッ、チッ･･･
薄暗い部屋の中で時計の音が響き
カリカリとクロが扉を開けろと引っ掻く。
A｢･･･｣
御幸の顔が頭から離れないでいた。
突き刺さるような悲しい瞳と
笑っていた嬉に満ちた瞳。
それが交互に並ぶ。
私が悪い。
本当はもっと彼を傷つけずに
ありがとう、って言えた筈なのに･･･
A｢さようなら｣
何故この言葉を選んだ･･･
･･････
･･･そうか、私は―――
A｢逃げたんだ、御幸から･･･｣
頭の中では簡単に整理がついたが
痛む心臓はしつこく、重い。
今もムシャクシャして心の中で
何で子どもなんか、って思っている。
A(都合が良すぎる、)
椅子に凭れ、上を向くと太い息を吐く。
ムシャクシャしたこの気持ち、私たちに
の関係に子どもは関係ない。
もう少し、考えれば良い。
A｢クロ、ごめんね。｣
扉を開けるとクロを招き
小説〔人間失格〕を手に取る。
ベットに座り、クロは横に
月明かりが照らされた部屋で読み耽った｡
倉持「･･･そうか、」
倉持はそれしか言わなかった。
私を問い詰めも、攻めもしなかった。
御幸は、と質問をする。
倉持「練習では怖いほど集中してるぜ、
良い動きだけどよ･･･少しな、」
A｢そう･･･｣
それから倉持は私の話を聞いてくれる
ようになり、御幸は･･･
御幸「･･･」
A｢･･･｣
目も、言葉も、互いに合わせず、話さず。
もう埋まらない溝と、私の気持ちだけが
矛盾し、通り過ぎれば振り返るのは私。
牧野「それでね･･･」
牧ちゃんはいつもより頑張って
話してくれているが分かりやすい。
A｢無理しなくても良いよ、｣
私はその言葉を言うだけで
それ以上、話せなくなった。
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帰蝶(プロフ) - 凄く感動しました!!!涙線崩壊して、はなみずと涙を流しながら読んでました!!!このような作品を作って頂き、ありがとうございます!!! (2017年3月19日 3時) (
レス) id: 07fa8ea693 (このIDを非表示/違反報告)
綾夏(プロフ) - 凄く面白かったです！続き気になります！ (2015年11月30日 18時) (レス) id: ad909bac9f (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - 続きすごく気になります！更新頑張ってください！ (2015年5月12日 1時) (レス) id: 2d2eb33a64 (このIDを非表示/違反報告)
瑠花(プロフ) - 続きすっごく楽しみです！更新がんばってください！！ (2015年4月6日 13時) (レス) id: ee6310991e (このIDを非表示/違反報告)
凪花(プロフ) - 続きがすごく気になる場面…待ってます！頑張ってください！応援してます！ (2015年3月11日 4時) (レス) id: ada3936617 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星の欠片 | 作成日時：2015年1月9日 7時
