[カゲプロ]猫目君は18歳の少女の初めてを奪うそうです。 (ページ24)

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初めて20 ページ24

貴女side

唇に柔らかな感覚が残る中、私の頭はフル回転せずに、フリーズしていた

数分立つとうっすら頬を赤らめたカノ君が私の瞳に映る

ようやく、状況を把握した私の頭はいろんな事を考え始めた

フル回転させた結果まともに最初に出た言葉は

『は、初めてだったんだけど… 』

言葉を放つと同時に顔に熱がこもったかのように熱くなる

そんな私を見てカノ君はふっと微笑んで

カノ「だから、言ったでしょ？...Aの初めて貰うって」

その言葉にまた一段と顔が熱くなるのがわかった

私はそれを誤魔化すようにうっすら微笑んで

『それ…奪うの間違いでしょ』

とカノ君の瞳をまっすぐとらえて言い返した

するとカノ君のは今までに無いくらい優しく微笑んで

私の髪をいじりながら

カノ「僕も…初めてだよ」

と言った

何故だろう、今の一瞬で

一気に鼓動が早くなるのが分かった

煩いくらいになる鼓動を隠すかのように私は

唇をきゅっと強く閉じた

今までこんなことなかった

どんな顔すればいいかわかんなくて

でも、心はどこか喜んでいて

気持ちの整理が追いつかなくて

結局私は

この感情に気づかないまま

『冗談でしょ？ほら、仕事終わらせて帰るよ、変態カノ君』

と、笑って流すことしか出来なかった

きっと、いつもより体全体が暑くて、鼓動がうるさいのは

どこか身体が悪いせいだ

そう、私は自分に言い聞かせた

カノ君は笑いながらも

悲しい顔しているなんて

気づかずに。