元柱だった隊員【不死川実弥】 (ページ14)

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14話ページ14

「俺は、俺と禰豆子は鬼舞辻無惨を倒します！
俺と禰豆子が必ず、悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るう！」

そう叫んだ炭治郎を、御館様は笑って諭した。

「今の炭治郎にはできないから、まず十二鬼月を一人倒そうね」

「はい……」

顔を真っ赤にして素直に返事した炭治郎に、庭の柱たちの半分が笑った。

笑いを堪えているものもいるが。

Aは、そんな炭治郎を微笑む。

そんな中、御館様は炭治郎に「柱」を説明した。

「鬼殺隊の柱達は当然抜きん出た才能がある。
血を吐くような鍛錬で、自らを叩き上げて死線を潜り、十二鬼月をも倒している」

「うむ、良い心がけだ！！」

「だからこそ、柱は尊敬され優遇されるんだよ。
炭治郎も口の利き方には気をつけるように」

「は、はい！」

炭治郎の返事を聞いた御館様は、今度は実弥と伊黒を見て話し出す。

「それから実弥、小芭内。
あまり下の子に意地悪をしないこと」

「御意」

「……御意」

頷く伊黒に続いて、実弥も刀を置いてしゃがんだ。

Aも実弥と一緒にしゃがんで、御館様に頭を下げる。

横で禰豆子が怒っている様子が可愛く、Aは禰豆子に微笑んだ。

続けて、御館様はAを見た。

「それから、Aをここに呼んだ理由だけど」

『はい』

「Aには、しばらくの間、炭治郎たちについていてほしいんだ」

その言葉を聞いて、柱全員がAを見た。

「この際だから言っておくが、Aにだけは炭治郎のことを伝えていた。
別件でAに任せることがあったから」

「だから、知っていたんですね」

『今日初めて会ったんだけどね』

「炭治郎たちの怪我が治って、次の任務から一緒に行動するように。
炭治郎、Aは元柱だったから、とても信頼できるよ。
安心して、Aを頼ってね」

「はい！
あ、の、よろしくお願いします！！」

『よろしくね、竈門炭治郎くん』

そこで炭治郎の話は終わった。

その時にしのぶが提案したことで、途中色々驚きがありつつも、炭治郎と禰豆子は蝶屋敷に運ばれた。

「それじゃ、柱合会議を始めようか。
久方ぶりに、Aも交えて」

『え』