02 聞いてないなぁ ページ3
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洗濯物を終わらせて超特急で体育館に戻る。
きっと過去最高記録更新だ。
体育館までの道を走り勢いよくドアを開ける。
みんな練習に集中しているから私には気づかない。
私は特徴的なピンクの髪を見つけると彼女に走って駆け寄る。
「 桃井ちゃぁあん!! 」
「 うわぁっ!? 」
桃井ちゃんに抱きつき職務妨害する。
桃井ちゃんが『 苦しい 』と言ってるのは聞こえない。
「 私……好きな人が出来たよっ!! 」
でも、一番は桃井ちゃんに会いたかった。
報告したかった。
いつも黒子っちの話を聞かされてて恋って、良いものだなぁ……って思ったから、恋をすれば桃井ちゃんみたいに可愛くなれるのかなぁ、って思って、少し憧れてたから。
桃井ちゃんは私の話を聞くなり食いついて
「 えっ!?嘘！Aちゃんが!?
誰？私の知ってる人!? 」
「 桃井ちゃんが知ってるかは分かんないけど、黄色の…… 」
『 黄色の髪のイケメン 』と言おうとした時勢いよくガラッとドアが開く音がした。
みんながそれに注目した。
私の時は注目しなかったのに何故。
「 黄瀬涼太っス！入部します!!よろしくです!! 」
そして私は一方的な感動の再会を果たす。
「 ……桃井ちゃん……この人だよ……！ 」
「 えっ？ 」
「 私の好きな人……この人だよっ……!! 」
驚いている桃井ちゃんに私が抱きつく、最早意味のわからないこの行為。
それを傍目に赤司様が入り口付近に近寄る。
「 やぁ、話は聞いているよ。
とりあえず着替えて来い 」
「 はいっス!! 」
振り返って更衣室に向かう金髪イケメ……もとい黄瀬くん。
その後ろ姿に見惚れていると赤司様が寄って来る。
後ろに緑間くんとむっくんが付いてくる。
「 桃井、A。マネの仕事サボっているのバレてるぞ 」
「 えっ嘘赤司くん！ごめん 」
「 Aちんもだよ〜 」
「 あ、うん…… 」
黄瀬くん……
これから入部するってことは……
たくさん、話せるんだ……!!
「 ……聞いてないなぁ 」
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続く (更新停止中)
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作者名：姫宮 亜梨栖 | 作成日時：2018年4月25日 7時
