【金カム】地獄の果てで会いましょう【尾形】 (ページ40)

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盲目の盗賊 6 ページ40

「近いな……」

リュウを追いかけ、私たちがその場所に着くと、廃墟へとついた。外から光が入らないようにするためか、板が所々打ち付けられているのが見える。

「A嬢、白石たちとここで待っていろ。私たちが様子を見てくる。安心しろ、都丹庵士とは面識がある」

そう言って、土方さんたちは中へ入っていった。

しばらくして、全裸の杉元さんと尾形さん、そしてアシリパさんが土方さんたちと共に出てきた。

「A！無事か！？」

アシリパさんに抱き着かれ、怪我はない？大丈夫か？と心配される。アシリパさんの温もりを感じ、安心したのか涙が出てきた。

アシリパさんに抱きしめられていると、杉元さんが近寄ってくる。なるべく下半身を見ないように気をつける。

「Aさん、首のところ大丈夫？アザがついている」

杉元さんが指さしたところには、確かに赤い跡があった。先程の男に首を絞められたときについたものだろう。しかし、特に痛みなどはなく、少し赤くなっている程度だった。

「平気ですよ。それよりも、杉元さんこそ血が出ています…！！早く手当てしないと」

そう言って、彼の傷口を手ぬぐいで押さえると、彼は私に優しく微笑んで「平気だよ」と私の真似をするように言う。そんなやりとりをしているうちに、逸れていた谷垣さんやキロランケさんたちも集まってきた。

とりあえず、皆無事に会えたことに安堵する。都丹庵士は土方さんの預りとなったらしく、共に網走を目指すことになったようだ。

こうして長い夜は、幕を閉じたのであった。