ゆうくん推し!ー30ー ページ32
衣更の注意に、不機嫌そうに眉をひそめる。
そして彼の視線は__________はっきり私へと向けられた。
「・・・初めまして、転校生。あんたが噂のプロデューサー?」
『・・・・・・え』
ニコニコと笑いながら手を差し出す。
・・・忘れてる・・・?私のこと、知らないみたいに・・・・。
ああでも、これがいいのかもしれない。何だか少し安心してしまった。
『ええ、初めまして。私は一ノ瀬__________』
「一ノ瀬A、でしょ?・・・・はぁ。まさか、他人の振りしたら乗っかってくるとはねぇ」
・・・違う。この人、最初から気付いてたんだ。
私のこと、忘れてなんかなかった・・・!!
「久しぶり、A」
『・・・・
「随分と冷たいんじゃなぁい?せっかく十年ぶりの再会だっていうのに」
「何だ・・・?一ノ瀬、知り合いか?」
『・・・まぁ』
不思議そうにしている衣更に、ゆうくんがいず兄の説明をする。
その間、いず兄はずっと私を見つめていた。
『・・・・ゆうくんに絡んだ「めんどくさい人」って、いず兄のことだったんだね』
「嫌な言い方しないでくれる〜?俺はただ、かわいい後輩を応援してあげようとしただけだし」
それに、といず兄は言葉を続けた。
「一応、忠告しようと思ってさ。何を張り切ってるのかは知らないけど・・・・ゆうくん才能ないんだから、アイドルとして頑張るなんて無駄なことやめようよ」
『・・・は?』
「ゆうくん、見た目しか取り柄がないんだからさ。そんなダサい眼鏡も、夢も希望も捨てて、グラビアの世界に戻っておいで?大体、俺の断りもなく辞めちゃってさ・・・・みんな哀しんでるよ、迷惑も被ってる。ちょっとは申し訳ないとか思わないわけ?」
「・・・・」
ゆうくんは、いず兄の言葉をただただ聞いていた。
・・・・言い返してやればいいのに。
ゆうくんはもう、意志のない人形じゃないんだから。
「でも、今からなら遅くないよ。お遊びはやめて、こっちの世界に戻っておいで?ゆうくんは「綺麗なお人形」、飾られてこそ輝く。人形が自分の意思で動き始めたら、それはもう気持ち悪いだけだよねぇ?」
いず兄の言葉のあと、長い沈黙が続いた。
・・・・そして
「・・・・お遊びなんかじゃ、ないです」
ゆうくんの否定の言葉が聞こえた。
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夜月 - 最後会長が可哀想すぎるwてか三奇人は衣装着たままカレー食べるのか...()まあ、零の場合衣装黒だから溢してもバレなさそうだし、奏汰は水に浮きながら食べてそうだから溢しても問題ない←渉は白だけど溢したと思ったらいつの間にか綺麗になってそう()(((三奇人凄い))) (2019年6月11日 0時) (レス) id: 3bb4ad65c6 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 玲さん» 注意ありがとうございます。これからは同じ過ちをしないよう気を付けます。コメント、ありがとうございます! (2019年6月8日 16時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 玲さん» あー、ラビvs紅月?のラビの出番になった所が映像化したら泣くっていうのと私の返信の仕方がチャットっぽくなっちゃったんですかね?だとしたら申し訳ない...今後は書き方にも注意します。 (2019年6月7日 22時) (レス) id: 3bb4ad65c6 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - この作品とても面白いです。注意させていただきましたが、これからも閲覧させて頂きます。あと、占いツクールのルールを読んでおいた方が平和でいられますよ。お気をつけくださいませ。長文失礼しました。お身体に気を付けて更新なさってくださいね。 (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4d8a897ec9 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - あの、コメント欄でのプライベート?な話は違反ですよ。ミナコイかボードで話した方が、アンチや低評価付かずにすみますので、気を付けてください。コメント欄は作品の感想を言う場所であってお話するところではありません。 (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4d8a897ec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかづち | 作成日時:2019年5月12日 3時