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13輪目 ページ15
「ほら、約束のコンポタなのだよ。」
「やったぁ。ありがと、真ちゃん。」
自販機の前で、約束通りコンポタを奢ってもらう。
珍しい"つめた〜い"のそれは6月にはぴったりだった。
「はい、これ。」
受け取った後、私は彼に小包を渡す。中身は抹茶と小豆のパウンドケーキ。
「これは？」彼は不思議そうにそれを受け取った。
「テスト週間、少し時間があったから気分転換に作ってみたの。」
「そうか。ありがたく頂くのだよ。」
ほんの少しだけど口角が上がっている彼を見て、私も嬉しく感じた。
：
：
「やっぱり、コンポタは美味しいなぁ。真ちゃんは相変わらずおしるこなんだね。」
「まぁな。…コンポタ、ひと口くれないか？」
2人で缶を飲んでいると、真ちゃんが珍しい事を言う。
「え？いいけど、どうしたの？」
「"つめた〜い"の味が気になるのだよ。」
「なるほどね。じゃあ、はい。」
缶を渡すと、彼はひと口それを飲んだ。
「どう？」感想を聞くも、
「…俺は"あったか〜い"の方が好きなのだよ。」と一蹴される。
「えぇ〜。」
この良さが分からないとは…。まぁ、私もおしるこは"あったか〜い"の方が好きだけど。
けど、彼の薄い唇がついた缶に、なんとなく飲みにくさを感じて、不思議に思った
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作者名：みぃ太郎 | 作成日時：2023年6月22日 13時
