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17話 ページ17

Aside

貴「へー・・・・ここってこうするんだ・・・」

いま私は、木陰で上杉に数学を教えてもらっていいる。

最初は口だけで説明してくれてたんだけど、私がついていけなくて・・・

今は、棒を使って地面に問題と式を書いている。

ふと横にしゃがみ込んでいる上杉の顔を見る。

シャープな輪郭に涼しそうに切れ上がった瞳。

でもその中には、甘い光が揺れていて、とても、なんか、きれいだった。

そういえば、上杉の顔、ちゃんと見たことないなぁ・・・

そう思いながら上杉の横顔を見つめていると、私の視線を感じたのか、

こちらを見る上杉。

上「・・・んだよ?」

貴「え、あ、いや、きれいな顔だなあ・・・・って思って。」

しまった。

よく考えたら、上杉男子だし、綺麗とか言われたくないよねぇ・・・・

しくった。

反省して恐る恐る顔をあげると

上杉、笑ってた。

・・・え!?

上「綺麗って・・・何だ、それ?」

眉をちょっとあげ、目を細めて笑う上杉。

私ね、この笑い方、好きなの。

上杉の本当に優しいところがにじみ出てて・・・

見ていて癒される。

そう思いながら見ていると、ふいに木の葉がサワ・・・と揺れた。

思わずそちらに視線を投げると、そこには若葉が生い茂っていた。

上杉も若葉の方に視線を投げ、無言でこの状況を楽しんでいる。

・・・こんな、遭難って言う不幸にあった私たちだけど、

きっと、みんなで力を合わせれば脱出できる。

私も頑張る。

だから、今だけ・・・・この、楽しい時間を、過ごしたいの。

そう思いながらゆっくり立ち上がり、一言

「教えてくれて、ありがとう。」

と言い、まだはしゃいでいる若武たちの方へ走り寄った。

上「・・・」

そんな私を、愛おしそうに見てくれている人がいるとも知らずに・・・

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上彩 - スズランさん» 全然大丈夫です! (2017年5月11日 4時) (レス) id: 76a022fff5 (このIDを非表示/違反報告)
スズラン(プロフ) - 上彩さん» はい!よろしくお願いいたします!(返信が遅くなってしまい申し訳ありませんでした  汗) (2017年5月10日 23時) (レス) id: be22ef58f9 (このIDを非表示/違反報告)
上彩 - スズランさん、スミレから上彩に変えました!今後も、よろしくお願いします! (2017年4月26日 20時) (レス) id: 76a022fff5 (このIDを非表示/違反報告)
スズラン(プロフ) - ココさん» はじめまして!面白いと言ってくださり,有難うございます。現在はちょっと筆が乗らなくて更新停止となっていますが、再開したそのときはどうかよろしくお願いします (2017年4月2日 1時) (レス) id: be22ef58f9 (このIDを非表示/違反報告)
ココ - 初めまして!この小説、とても面白い!更新停止なのであればとても残念ですが、更新できるのであれば、お願いします! (2017年4月1日 22時) (レス) id: 3f3c93099f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スズラン | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年3月16日 22時

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