メカクシ団の副団長さんはキドの姉[カゲプロ]

３１話 ページ34

団長が夕飯をつくっていたから俺も参戦←



『団長、やけに嬉しそうだな』

「ん、そうか？」


いやいや、嬉しそうだぞ
なんか周りに花飛んでそうだぞ



『…もしかして、明日セトの友達が大勢来るからか？』

「ｷﾞｸｯ」

『他に団員が全員来るからか？』

「ｷﾞｸｷﾞｸｯ」



ああ、図星なんだな、図星なんだよな？




『ふーん、へーえ』

「う、うううるさいっ！子供じみて悪かったな！」

『いやいや別に。それより団長が俺じゃない奴に興味持つことにムカつくな』

「…お前女だよな？俺の姉だよな？」

『どうだろうなー』←



だってムカつくだろ？

団長いつもはそんなに嬉しそうじゃないのに


カラフル達が来るからって嬉しそうにしてさ……





『ちなみにカノが帰ってくる日だぞ』

「……忘れてた」←




はーぁ…


まあ、楽しいコトになればいいが





...【キドside】...




料理も並べ終わって、後は全員が集まるのを待つだけ

ワカバは自室に戻って仕事をしている


忙しいな…



ふうと息をついた時、ふと思い出す

…明日、だな


「セトの友達が５人と俺らメカクシ団が１０人で、合計１５人…」

ああ、騒がしくなりそうだな



しかもカノも帰ってくるとなると、お祭り騒ぎになるんじゃないか？




はあ、とため息が口から洩れる


まあ、ワカバが楽しそうだしそれで許そう

…正直俺も楽しみ、だが………//





「さてと」



明日の寝泊まり用の布団を押入れから引っ張り出すか


...【マリ―side】...






「うーん…」


さっきからため息がでる

それは手作りのぬいぐるみが予想よりいい出来にならなさそうなコトにも当たるけど



明日、人がいっぱい来ることが本命



どうしよう

緊張で固まっちゃったり、能力使っちゃったりしないかな…っ



心が乱れて、針先も乱れて

ぬいぐるみの布部分がボロボロになる



「あうぅっ……」



シンタローとか、モモちゃんは大丈夫だけど…

ヒビヤも、コノハはちょっと大きいけど大丈夫…

テツヤも、優しそうだから大丈夫



でも、でも


セトのお友達の他の皆は怖かったよぅ…！




「ううう…っ」



な、慣れなきゃいけないけど…

受け入れられるかな、と思った瞬間






ワカバはセトのお友達を受け入れてくれるのかな…




そんな考えが、頭に浮かんだ




さみしい気持ちになって手元を見ると

「…っ！！」

ぬいぐるみはすっかりボロボロになっていた←


「うぅ…」

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