メカクシ団の副団長さんはキドの姉[カゲプロ]

１６話 ページ18

『ん…』

目を覚ましてあたりを見回すと、台所に団長が立っていた

って、あれ…


『団長、そのシュシュ……』

「ワカバ起きたのか…いや、このシュシュはあれだ、別に俺の趣味じゃなくてだな。マリーがつくったからとくれただけなんだ…ご、誤解するな！」

『いや、マリーが作ったのは知っている。ただ、可愛いなーと思って』

「なっ、い、いちいち言わなくていい！」


おや、団長顔が赤い

照れているのか、照れているんだな？

可愛すぎる！←



『俺にも作ってくれたそうだよ』

「そ、そうか…所で、セトが帰ってこないんだが。知っているか？」


セトが？

そうだよな、もう７時だし…帰ってきていいはずの時間だ


…そういえば



『外で雨が降っているから帰ってこれないんじゃないか？』


「雨？…そうか、気付かなかった…」

そりゃ、イヤホンでガンガン曲流してたら気付かないよな


『団長、料理ひとりで出来そうか？』

「ああ、別にそこまで手間取ることもないな」


…ふむ



『なら俺が迎えに行く』

「そうか、じゃあ俺は連絡しておくぞ(セトが喜ぶな…)」


団長に一言礼を言ってから傘を二本もって家を出て行った



『今日はマジバとかいうファストフード店だったよな、確か』



そこならそう遠くもない




―俺はセトを迎えに行くことでゲームが終わってしまうことを―



『早く迎えに行かないと濡れるな…』



―まだ知らない―









「セトか？今日傘持って言ってなかっただろ…あ、いや別に怒ってる訳じゃない」

《あ、なら良かったっす》

「それで今マジバにいるだろ？」

《はいっす。丁度帰ろうと思ってたんすけど…雨が降ってて》


「ああ、それで帰れないだろうからワカバを迎えに行かせたぞ」

《！！ キドありがとうっす！恩にきるっすよ！》

「喜んでくれて何よりだ…じゃ、そのままマジバで待っていろ」

《了解っす》



ﾌﾟﾂﾝｯ





「…セトも単純だな」


「さて、料理再開とするか」


　

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