・12 ページ12
『どういうことか説明しろ！！！』
『だから私がおせち食べませんか？って言ったの！』
『言うなよ！！！お前なに死に急いでんの？死にてぇの？死にてぇなら言えよ俺らが一緒に東京湾にドボンしてやるから！！！！』
『Aのためならいくらでも死ぬけど？？？』
『A、そんなに死に急がなくても死に方なんて沢山ある。だから反社に殺してもらうのだけはやめなさい。』
『そんなつもりないから。』
Aもだんだん疲れてきているようで、珍しく声を荒らげた冒頭部分とは違い、ため息混じりの声に幹部たちはスマホに向けて哀れみの目を向けていた。そう、スマホに向けて。
電話の向こうではきっと、Aがもう限界ですとでも言いたげな顔でいるのだろう。
｢もー、落ち着きなぁ？じゃあさ、こうしよ？お前らも来れば？俺らのこといくらでも監視しとけ〜いいよなぁボス。｣
あえてマイキーと言わなかったのは、彼らが佐野の存在を知っていることを聞いていたから。今彼の名前を出したら余計面倒になると思ったのだろう。そこでようやく、その彼らが、過去に彼女の友人だと紹介された幼馴染達であることに気づいた佐野はしばらく考えたあと小さく頷いた。
普段なら絶対に承知することは無いだろう。しかし、Aのためなら反社のことだって見逃してしまう彼らなら大丈夫だと思ってしまったのだ。
｢いいってさ♡｣
『んな事言って俺らのことも売るつもりじゃねぇだろうなァ！？』
『玉潰すぞ。』
『姫莉やめなさい！！言葉が汚いぞ！！！』
『蘭さん、すみません……』
｢謝んなくていいよ〜そいつらの過保護はいつものことだしな。｣
『お前ら武器持ってくぞ。俺刀。』
『私最近ね〜双節棍にハマってるんだよね〜使ってみる価値ある？』
『俺は何持ってくかな…槍？』
『んなもん持って来たら家入れてやんないから。』
お前らの方が反社っぽいのなんなの？というツッコミは飲み込んだ。彼女達の通う道場は限りなく特殊らしい。詳しくは聞いていないが、今の彼女らの会話から分かる通り、限りなく特殊であることは確かなようだ。
『またお家で詳しく話させていただきます……』
｢う、うん、……なんか……気をつけなね？｣
｢はい…｣という弱々しい返事を最後にして、ツーッツーッと電子音が流れた。変なやつに好かれやすいとは思っていたが、幼馴染の彼らは変と言うより異常ではなかろうかと、彼らはため息をついた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2505人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
響 - 一気見しました！も…面白すぎます……！幼馴染3人が好きすぎるww 続き待ってます〜 (2022年7月19日 16時) (
レス) id: 34c7fcf53f (このIDを非表示/違反報告)
おもちちゃん(プロフ) - 面白すぎて一気に読んじゃいました！幼馴染3人がほんとに大好きで、七三パープルに笑い転げましたwwwww (2022年5月25日 3時) (レス) @page27 id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
ミラ(プロフ) - 続編おめでとうございます！幼馴染やばw どうか夢主ちゃんの信じている人を信じてあげて😭 蘭ちゃんと夢主ちゃんを見るたびにほのぼのします！これからも更新楽しみにしてます！ (2021年12月11日 18時) (レス) @page12 id: 23e9cd344d (このIDを非表示/違反報告)
ほーちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます(^^) (2021年12月6日 16時) (レス) id: 18b3c2d1e1 (このIDを非表示/違反報告)
赤とんぼ(プロフ) - 続編おめでとうございます！ (2021年12月6日 0時) (レス) @page6 id: cb6eaa4562 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年12月6日 0時
