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「酷いな〜蘭ちゃんめちゃくちゃ本気だよ?それとも、年上の男はいや?」





へらへらと笑いながらカップをローテーブルに戻し、俯いたままの彼女の顔を覗き込んだかと思うと、ぴしっと身体が固まった。耳まで顔を真っ赤にして、きゅっと唇を噤む彼女にこっちまで顔が赤くなる。三十路手前の男が情けねぇなんて思うかもしれないが、これは仕方がないと思う。

これは期待していいやつなのか、ただ男に免疫が無さすぎるだけなのか。女が頬を赤らめる姿なんて何度も見てきただろうに、こんなにも心臓がうるさくなった事なんて今までにあっただろうか。少なくとも、自分の記憶の中ではそんな覚えは全くない。なんて声をかけようか、と口をはくはくさせていると、彼女が唇を振るえさせながら口を開いた。





「ぁ、あぁ、あの、、!」

「は、はい。」

「……わたしも、」

「……え?」

「……わたしも、その、……好きです……」





最後の方になるにつれてどんどん小さくなっていく声。でも蘭の耳にはしっかり届いた。恥ずかしさで涙目になる彼女に、ドッと心臓が鳴り響く。





「………え、あの………まじ?」

「………私が嘘でこんなこと言うように見えるんですか?」

「全く見えないです。」





彼女がこんな嘘をつくはずもない。さっきまで大人の余裕をかましまくっていたはずなのに、これでは全く持って格好がつかないじゃないか。本命童貞とはまさにこの事だと思う。女、それも子供相手にここまで心を引っ掻き回されるなんて思ってもいなかった。





「言っといてなんだけど、俺、一回りも歳上だよ?」

「………知ってます。」

「おじさんだよ?知ってる?」

「だから、知ってます!!」

「おじさんは否定してほしかったな。」

「………別に、年齢なんて気にしてないです。蘭さんが歳上でも同い歳でも歳下でも好きになってました。………ダメなんですか?」

「…………なんにもダメじゃない。俺も好き。」





愛おしさがついに爆発して、思わず彼女を抱きしめた。ばくばくと心臓の音がうるさい。これじゃあ本当に格好がつかない。でも今は本当にそれがどうでもよかった。

ただ、ほんの少しだけ意識してくれればそれで良かったのに、思わぬ急展開だ。頭も心も追いつかない。でも凄く幸せだった。今までまともな恋愛をしてこなかった彼は、恋というものがこんなにも幸せなのだと初めて身をもって感じた。

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(プロフ) - 続編おめでとうございます!! (2021年10月30日 10時) (レス) @page10 id: df5b843723 (このIDを非表示/違反報告)
りく - 文章の構成などもお上手で先が読みたくなってしまいました。応援しています! (2021年10月20日 14時) (レス) @page22 id: cb6ced8fcf (このIDを非表示/違反報告)
五条悟(プロフ) - なんかこのまま嬉々として蘭ちゃんが梵天に笑顔で入れそうだな。レオ君と共に (2021年10月16日 6時) (レス) @page4 id: e4f8a98264 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぽぽ(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!これからも更新頑張って下さい(^^) (2021年10月16日 4時) (レス) @page4 id: 908e4168b8 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも楽しく読ませていただきます! (2021年10月16日 2時) (レス) @page2 id: 530da25b74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年10月16日 2時

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