カフェ ページ3
「本当、子供みたいで微笑ましいよね〜」
「微笑ましいを通り越して気味が悪いがね?」
ボウリングで遊び疲れ、休憩がてら小さな隠れ家のような喫茶店に4人は入ったのだが、夜になるとライブハウスとしても使われてるらしい店内には様々な楽器が置いてあった。
我先にと、月永とAはピアノへ向かい、2人で即興でセッションを始めてしまった。
必然的に取り残された瀬名と斎宮は、コーヒーを啜りながら談笑していた。
「・・・斎宮、遂に告白したんでしょ?」
唐突な瀬名の発言に、斎宮はコーヒーを吹き出しそうになった。
「アホみたいにプライドの高いあんたが、まさか告白するなんて、正直見直した。やれば出来るんじゃん。」
「瀬名、声が大きい!Aから聞いたのかね?!・・・ベラベラと他言するだなんて・・・」
「あぁ、怒らないであげて。あいつも大概馬鹿だけど、すごく嬉しそうだった。」
「そうは見えなかったがね?・・・泣かせてしまったし。」
「あぁもう。諦める気じゃないよねぇ?俺、あんたらの結婚式でスピーチするんだから、早く付き合って。」
「どうしろというのかね?!僕はもうやるべき事はやったよ。彼女の同意なしに交際することはできないだろう!」
「はぁ〜。いい?斎宮。あんたらに足りないのは会話。せっかく行く今は同じ屋根の下で暮らしてるんだから、気が済むまでお互いの気持ちを口に出したらぁ?なーんて。俺がいえたもんじゃないんだけどねぇ。」
瀬名とこんなに話をしたことが、かつてあっただろうか。何故彼は親身に助言をくれるのだ?これも、彼女の人徳か?
斎宮はそう思いながら、素直に頷いた。
「さ、あんまり長いこと放っておくと店を飛び出しかねないからそろそろアレ、連れて帰ろうか。」
れおくん!A!帰るよ!と瀬名が叫ぶのを見つめ、友人と出かける楽しさを噛み締める斎宮であった。
209人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
巣ガモ(プロフ) - お師さんのクロワッサンさん» お師さん好きの方にそう言って頂けて嬉しいです!コメントありがとうございます。 (2019年6月10日 7時) (レス) id: b191e7971f (このIDを非表示/違反報告)
お師さんのクロワッサン - あ"あ"あ"!!!お師さん好きの私にはたまらない作品です!!!これからも応援してます!頑張ってください (2019年6月9日 22時) (レス) id: e5f344db99 (このIDを非表示/違反報告)
巣ガモ(プロフ) - るもいさん» ありがとうございます。コメント励みになります! (2019年5月26日 14時) (レス) id: b191e7971f (このIDを非表示/違反報告)
るもい(プロフ) - とても内容がよくて、最初から一気読みしてしまいました!更新楽しみにしています! (2019年5月26日 0時) (レス) id: c365e10257 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:巣ガモ | 作成日時:2019年5月20日 18時