【期間限定！？】みかん福袋！！ (ページ12)

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第六みかん・みかんの学力ページ12

テスト一日前

誰もが追い込まれている状態である。

しかも今は春のはずなのに夏と言ってもいいほどの暑さ。蝉も湧いてきそうないきおいだ。

頭も沸騰しそうである。

「ウォぉぉぉぉぉぉぁ！」

「ムソーくん暑苦しいぞ！」

ただでさえ暑いと言うのに隣にいる無双くんの圧倒的な熱血ぶりにより太陽に勝る暑さが隣からおそってくる。

なぜ無双くんが居るのかと言われると、無双くんが大人であるみかん人間に勉強を教わるべくはるばる来たのだ。

だが、昨年もみかん人間はテストは受けていたが結果などは全く教えてくれなかったので……今年は、僕のを教えるからみかん人間のも教えろ、と言う条件により、見せてもらえることになった。

ついにみかん人間の頭が良いのか悪いのかがわかる。僕は一人でほほえんだ。

「うわぁ、キモッ……」

「ソード夫人よ！あまり一人でニヤニヤしてると引かれるぞ！」

みかん人間が目をそらしている。なんだか腹が立つ。

そう叫ぶ無双くんと僕の間がなんだか遠いのは気のせいだろうか。

「ねぇ、良いからなんか問題出してー」

「あ、そうだ！俺が君たちのために作っておいた平方完成の復習プリントー！」

僕は紛らわそうと話を変えると、みかん人間が、そう言ってハンカチの様にプリントを二枚ピラピラとさせながら僕と無双くんの前においた。

大丈夫だ！平方完成は完璧な筈だ！シャーペンをくるりと回してペンを走らせる。

y = x⁴+ 6x + 12はホニャラララだから……

僕が問題を解いている間、みかんの謎の歌が脳内に響きいまいち集中できない。

「残り十五分、ピヨピヨ負けた奴みかんの刑ピヨ」

そんな事聞いていない！しかもみかんの刑ってなんだ、みかん人間の事だから恐ろしい事を考えているに決まっている。僕頑張れぇぇ！

＊

完全に負けました。 20点差はあったし。よし、数学はあきらめよ！

熱くなって損してしまった。しかもみかんの刑……あまり人様に言えるようなものでは無いので言えないが、強いて言えばめっちゃみかん臭くなった。

次に得意教科歴史に切り替える。

「よし、頑張るぞおぉぉぉぉ！」

「おおおおおおおお、ソード夫人も貧弱な顔をして熱いそ！もっと燃えるぜぇぇぇぇぇぇぇ！」

もう一度一人で熱くなってみると隣から無双くんが絶叫したので、一瞬ビビったが、負けるわけはいかないのだ。

僕もやろうとすればできる気がするって証明してやるんだ！たぶん……

　