王女様と五人のknight様 パート5 【あんスタ】

見守る影 ページ16

あれから司とAは場所を移しながら世間話をしている









その様子を見守る影があった








「ウフフ、張り切っちゃってるわね。司ちゃん」




「ったく、後輩の分際で王女とイチャイチャしちゃってウザいんだけど」







っていうか。と泉は一緒に二人の事を見つめる嵐に視線を移す









「なんで俺まで付き合わなきゃいけないわけ？」









泉は軽く舌打ちをする




どこか機嫌の悪い泉の様子に嵐はクスリッと笑いをこぼす









「何笑ってんの？なるくん」



「ごめんなさいね、泉ちゃんがあまりにも可愛く見えたから」



「はあ！？ったく、何言い出すかと思ったら・・・」



「だって、泉ちゃん・・・司ちゃんに嫉妬してるんでしょ？さっきからずっと怖い顔してるわよ」









そう？指摘されても泉の顔は変わらず二人を見つめる



やれやれと嵐は溜息をつく









「優しいわね、泉ちゃんは。今回司ちゃんを行かせたのだって司ちゃんの本心を司ちゃん自身に気付かせてあげるためでしょ？」









しばらく沈黙が続いたのち、泉はぽつりと呟く









「なんでそうなるわけ、かさくんを行かせたのはただ元貴族っていう肩書を利用するため・・・別にかさくんのためじゃないし・・・」









どこか自分に言い聞かせるかのような口ぶりを見せる泉









「まったくもう、素直になりなさいよ。泉ちゃんだって、王さまと同じで本当は王女様の隣にいたかったんでしょ？」









図星をつかれたのか泉の肩がピクリっと動く




嵐はそれを見逃さなかったが、あえて触れないことにした









「そういうなるくんこそ、王女の傍にいたかったんじゃないの？だからこうして見守るって名目で二人の様子を監視してんでしょ？」








「さあ、どうかしらね」









いつも通りの笑顔を見せる嵐の本心を泉は見破ることはできなかった

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