花が七輪 ページ10
敦「鏡花ちゃん。如何して戻ったんだい?
行方不明の儘でいれば、戦争に巻き込まれずに済んだのに」
そう聞く少年。
…成る程。よっぽど乙女心が分かっていないと見た。←
鏡「私の居場所は、探偵社だけだから」
敦「!」
鏡「生まれて初めて、成りたいものが出来た。
だから戦う。
仮令、自分の中に潜む何を使っても」
敦「………」
そう云い、鏡花はまた歩き出した。
『…少年』
敦「ぅえ!?あ、はい」
『そう焦らなくていいですよ。
…ただ、鏡花を嫌.わないであげてください。
あの子が、あそこまで何かに執着するのは、本当に初めてなんです』
_____まぁ、あのような目をするようになったのは、私が原因なのだろうけれど。
敦「え…?」
『…さぁ、鏡花が行ってしまいますよ。
我々も行きましょう』
何もなかったように歩き出す。
ああ、先程の呟きが鏡花には聞こえていませんように。
敦「済みません!」
少年が警官を呼ぶ。
敦「先刻そこで、武器を持った人達に襲われて…」
「何だって!
大丈夫かい?非道い怪我じゃないか!警部!」
「ああ。
裏社会の抗争かも知れん。
暫く前から横浜は何うもおかしい。
海外船の爆破。逃亡中の少女殺.人犯…」
『ッ…___』
「上の指揮系統も乱れがある。
何が起こってる?」
ああ、私は鏡花に…
本当にとんでもないことを。
そう思っていると、警察の内部連絡である情報が入ってきた。
ある少女を探している、と。
「お嬢ちゃん。…年齢は?」
彼女の顔が無になる。
警官が銃に手を伸ばしているのが見えた。
『…ッさせない!』
ズバッ…、とその警官を切った。
「警部っ!?」
もう一人の警官が私に銃を向ける。
…そう、私を狙いなさい。
鏡花は何もしていないのだから、私一人を!
だが、
ズザザザザッ…!
鏡花と少年に腕を引かれた。
鏡花は悲しげな表情をし、少年は怒りに満ちている。
敦「何てことするんだ!」
鏡「っ……」
鏡花はまるで、自分がいわれたような顔をした。
敦「鏡花ちゃんも、彼女は君の異能なんだろう!?
なんで止めなかっ_」
『止めなかったのではありません。
止めることができなかったのです』
敦「…え?」
『少年、勘違いをなさらないでください。
あれは鏡花の意思ではない。私___主を守ろうとした、異能の意思です』
そう、鏡花は何も悪くないのだ。
嫌.うのならば、私だけが嫌.われればいい。
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初音アン(プロフ) - ぽむさん» コメントありがとうございます!なんか、こんな長いコメント貰ったの初めてで…うっ。← これからも頑張りますね! (2017年5月7日 19時) (レス) id: dc9b6463b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - 夜叉白雪の擬人化…。とても新鮮味があり、気になって読ませて頂きました。夜叉に医師があるのなら確かにこんな従者な感じだろうな、鏡花ちゃんの心情が同時に伝わると、とても印象深い作品でした。これからも更新頑張ってください、応援してます! (2017年5月7日 4時) (レス) id: ad35a28ed5 (このIDを非表示/違反報告)
初音バン(プロフ) - ムスカ(バルスしないで)さん» おおおお!ありがとうございます!鏡花ちゃん可愛いですよね。これからも頑張ります! (2016年12月10日 21時) (レス) id: b40776e60d (このIDを非表示/違反報告)
ムスカ(バルスしないで)(プロフ) - こんな作品を、待ってました…!!
案の定、めっちゃ面白しろいし、夜叉も鏡花ちゃんも可愛かったです…!!(*´ω`*)
これからも、頑張って下さい! (2016年12月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 73140b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
初音バン(プロフ) - ルルネさん» あれ、何か同士がいる…。← コメントありがとうございます!擬人化いいですよね!これからも頑張ります! (2016年11月30日 22時) (レス) id: b40776e60d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:初音アン x他2人 | 作者ホームページ:http://twitter.com/hakureiaria5
作成日時:2016年10月30日 1時