第514話 カカシside ページ25
すぐ傍あった大きな木の上に飛び移る。その木の太い枝の上で、膝を抱えている少女のすぐ隣にオレも腰を下ろした。
「.....さっきは悪かった...お前は何もしてないのに、勝手に機嫌悪くしたりして」
「.......」
「.....あの時、お前が何か隠してる風に見えたもんだから.....何かあるなら言って欲しいっていうオレの気持ちを押し付けちまった.....本当にすまない。
あと昼間の男にも、正直いい気がしなかった。易々とお前に近づいたもんだから.....それが気に食わなかった」
「.......」
「お前にはお前の気持ちがあったのにな.....今回それを考えないで勝手な行動をしたオレに非がある.....だから＿＿」
「.....違うんです」
「.......」
「.....私が.....私がちゃんとカカシさんに言わなかったから.....私が悪いの」
「.....A...」
「.....私...あの時本当にカカシさんに怒ってたわけじゃないんです.....」
「.......」
「...カカシさんが来る前...あの女の人が、ずっとカカシさんの話してて.....
私、それ聞いてなんかすっごい嫌な気持ちになって.....カカシさんのこと何も知らないのに、カカシさんのこと話すあの人達が気に食わなかったんです」
「.......」
「でも誰が何の話するかなんてその人の自由なのに.....私.....最低だ.....」
「.......A、顔上げて」
オレがそう言うと、Aはゆっくりと顔を上げた。真っ赤になった目を見て、Aがあの後どれほど泣いたのかが痛いくらいによく分かった。
「Aは悪くないよ.....お前の感情を無理やり聞き出そうとしたオレが悪いの」
「違う！だって私が.....」
「いや、Aは謝らなくていい」
「.....でも...」
再びじわじわと涙が浮かび出したAの目元を拭う。本当にこいつはどれだけお人好しなのだろう。誰がどう考えたって、コイツは悪くないだろうに。
「.....じゃあこうしよう。Aがどうしても悪いって言い張るなら、今回の喧嘩はおあいこ」
「.......」
「.....だからオレと仲直りしてくれる？」
「.......っ」
Aはそう言うと、泣きながら頷いた。
「...っ本当に.....本当にごめんなさい.....」
「だからお前は謝らなくていいんだって...！ほら、もう泣くな」
「...っはい.....っ」
その後もAは暫く泣き続けて、オレはそれが落ち着くまでずっと隣にいた。
.....もう二度とこんなことくだらないことでコイツをで泣かせてたまるものか。俺は強く、心にそう留めた。
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千 - 続き嬉しいです！カカシ先生尊い…。 (2020年5月26日 8時) (
レス) id: 1380412b8e (このIDを非表示/違反報告)
透羽-とわ-(プロフ) - ここまでイッキ読みしてしまいました〜！カカシ先生が尊い！！これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: 71f7d12171 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - BORUTOのコクリと夢主が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年5月24日 20時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続編おめでとうございます！！続きがとても気になります！！！カカシ先生大好きなのでこのお話大好きです。更新頑張ってください (2020年5月24日 1時) (レス) id: 373120d77d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：色葉 | 作成日時：2020年5月24日 0時
