第513話 カカシside ページ24
「つまりお前はAに隠し事をされたのと、その男が易々とAに近づいたのが気に食わなくて喧嘩したってことか!」
「.....わざわざ丁寧に言わなくていいから」
ガハハと高らかに笑いながらそう言うガイ。その一言一句正しく言い当てられた、あまりに子供じみた理由に自分でも呆れた。
「しかし珍しいな、お前がそんなことで感情的になるなんて.....しかも相手はAか.....」
「.....何よ」
「くぅ〜っ!青春だなぁ!」
「...三十路のオッサンが青春は流石にキツいだろ.....」
「何を言う!人生はいつだって青春に満ち溢れているぞ!!」
顔を真っ赤にしたガイは、青春という言葉を引き金に一気に暑ぐるしくなる。コイツ相当酔ってるな.....。
「.....でもそうか、カカシはAを選んだか」
「.....」
「アイツのどこがそんなにいいと思ったんだ?」
「.....ヒミツ」
「んな...!水臭いぞ!今はそう言う流れじゃないか!」
「.....」
「せっかく珍しいお前の誘いを受けてやったってのに...オレは悲しいぞ!」
そう言って本当に悲しそうな顔をするガイを見て、相変わらず素直な奴だなーと思う。
.....しかしガイの言う通り、オレから誘っておいて話さないのは流石にフェアではなかった為、仕方が無しにオレはガイの質問に答えた。
「.....強いていえば...」
「!」
「全部」
オレがそう言うとぽかんとした表情で固まるガイ。
「.....?ガイ?」
「.....っ.....幸せになれよカカシィ.....!」
数秒後、そう言ったガイ目には大量の涙が流れた。
「何言ってんのよ.....てか泣くな、店に迷惑だから」
「うおおおおぉ.....カカシィィ.....オレはッ.....オレは嬉しいぞォ!!」
「ハイハイわかったから...とりあえずお前は水を飲め」
その後もガイは店の中だと言うのに大声で泣き続けた。完全に出来上がって潰れたガイを家まで送った後、オレも酔いを冷ます為に少し散歩してから帰ることにした。
因みに飲み比べ勝負はオレが勝った。
フラフラと散歩をしている中、気がつくとオレは無意識に石碑の前へとやってきていた。
「.....」
.....全く情けないよ、本当に。
あの時お前と約束したのにな。
でもオレもこのままなんてのはもちろん嫌だからさ。
早いとこアイツに謝ることにするよ。
それでもう少し落ち着いて、その時が来たら.....リンと一緒にオレを見守ってて頂戴ね。
___頼んだよ、オビト。
「.....A」
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千 - 続き嬉しいです!カカシ先生尊い…。 (2020年5月26日 8時) (レス) id: 1380412b8e (このIDを非表示/違反報告)
透羽-とわ-(プロフ) - ここまでイッキ読みしてしまいました〜!カカシ先生が尊い!!これからも更新頑張ってください!! (2020年5月24日 23時) (レス) id: 71f7d12171 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - BORUTOのコクリと夢主が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年5月24日 20時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続編おめでとうございます!!続きがとても気になります!!!カカシ先生大好きなのでこのお話大好きです。更新頑張ってください (2020年5月24日 1時) (レス) id: 373120d77d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:色葉 | 作成日時:2020年5月24日 0時