浦原商店の看板娘【BLEACH】 (ページ37)

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看板娘３６ページ37

根掘り葉掘り聞かれ続けてヘトヘトで昼休みを終えて、午後の授業を受ける。五限は体育で、女子はグラウンドでサッカーだった。

｢どりゃあ！｣

｢やーーっ！｣

織姫とたつきが、ボールを奪い合う。たつきはともかく、織姫も運動神経は良いらしい。何とも意外な…とも思ったが、そう言えば彼女は勉強もできるんだったか。こうなるといよいよ完璧だな彼女は…

(…でも)

｢たつき！｣

同じチームのたつきに呼びかけ、パスを貰う。蹴鞠の更に激しいもの、って認識でいいんだよな。ジン太がよくやってるのを見るし。ゴール前には何人かいたが、所詮は霊力もない女子高生。私に敵う筈もなく、勢いよくゴールに球を打ち込む。

朽木さんの手前やり過ぎても目立つし、適度にボールを奪われ、適度に取り返しパスをする。色々苦労するな、正体を隠すのは。結果は僅差で私たちのチームの勝利だった。たつきが嬉しそうに私に駆け寄る。

｢A！あんたすごいじゃん、スポーツ好きなの！？｣

｢あぁ、まぁね…動くのは好きだよ｣

｢Aちゃんすごいね！最初のシュート決めた時とかほんとびっくり！｣

織姫もたつきに続いて、私のところへ。褒めすぎだよ、と返して場を収める。頼むから朽木さんの前で目立たせないでくれ……！

朽木さんは授業中も休み時間もずっと私に視線を向けてきていた。しかもめちゃくちゃ鋭い視線だ。後ろからグサグサ視線が刺さって辛い。

(いつになったら隠さずいれるんだ、私は…)

そんな嘆きも虚しく、彼女の視線は放課後まで消えることは無かった。

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