看板娘201− ページ6
日も暮れた頃、ひよ里を呼びに隊舎の中を歩く。ひよ里は木箱を担いで出てきて、もう準備は万全だ。
「行こうか、九番隊って言うと拳西隊長のところだろ?ひよ里仲良しだったよな」
「言っとくけどうちはしゃーなしやぞ!ホンマは無視してやっても良かったんやからな!!」
「はいはい、行こ」
瀞霊廷を出て、先刻伝えられた通りの場所へひよ里と向かう。もう月が出ていた。なんだか嫌な月で胸騒ぎがする。懐に入れた滅却師の矢の成分の試験管が月の光でキラキラと光る。ぎゅっと握り直して現地へ向かった。
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「…!!なんだ、これ………!!」
九番隊の所へ到着すると、地面は抉られ、土煙が舞い、先刻報告に来た人も含めた九番隊の面々が倒れている。慌てて駆け寄れば、彼らを沈めたのは刀傷。何が、何がどうなっているんだ…!
ただこの様子じゃ、犯人はまだ周辺にいる。ひよ里に声をかけようと振り向いた時、大きな影がひよ里を覆ったのが見えた。
「ひよ里っ!!」
「ッ!!?」
バッと危機一髪で避けたひよ里。彼女のそばに駆け寄って刀を抜こうとするも、その大きな影の正体は私たちの動きを止めるものだった。
「……拳西、隊長……!?」
シュコー、シュコーと小気味の悪い音を立てながら、仮面をつけた拳西隊長と思わしき何かがもう一度私達を襲う。ひよ里も私も、それを避けることしか出来なかった。
(拳西隊長なのか、本当に……!あんな姿まるで虚じゃないか…!)
ふとその時、彼といたはずの白副隊長の姿がないことに気づく。倒れている様子でもなかったし、九番隊の面々がみんな倒れる中テントの中にいるとも思えない。彼女が裏切ることは無いはずだと仮定すると、まずい……!
ぞくり。
大きな舌で脊髄をなぞりあげられるような不気味な感覚がして、後ろを振り返るとそこにはまた仮面をつけた白副隊長と思わしき何かが。刹那、足が振り上げられて私は地面に沈むことになった。
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渚(プロフ) - BLEACHに再熱した者です!この作品とても好きです!浦原さんカッコイイです!!引き続きお話読めるの楽しみにしています! (2022年9月5日 18時) (レス) id: 9dd9702176 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - はわ、、BLEACH再熱してしまってこの小説に辿り着いて刺さりすぎて徹夜で全て読んでしまいました、、、!!すごく好きです理想の浦原さんで泣きそうです!!応援してます!!! (2022年6月21日 20時) (レス) id: 849b00c654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し | 作成日時:2022年6月20日 19時