看板娘227 ページ32
「Aさんふせてーっ!」
水色の声がして、反射で頭を下げると頭上を空き瓶が通る。藍染の周囲にいって灰になったそれを見て水色はわざとらしくうわ、と驚いていた。
「水色!?何してるんだ、下がれと言ったはずだろ!私が止めておくから、お前らははやく_」
「何を焦ることがある、A。どの道君と黒崎一護の仲間は皆死ぬ…黒崎一護の力を完璧へ近づける為の助けとして」
「それをさせない為に私が来たんだろうが…!私の友は誰1人死なせない。一護も含めてだ」
藍染は笑みを崩さず歩み寄ってくる。市丸はさっき感じた乱菊さんの霊圧と共にあるから暫くは戻らないだろう。水色の即席爆弾の目眩しも、意味が無いことは分かっていた。私以外の全員が背を向けて逃げる。
「く…くそ…っ!」
「!ケイゴ!!」
振り返った啓吾が私の肩を掴んで後ろに追いやり、藍染の前に立つ。莫迦野郎、何を……!?
「この刀は一護とAさんと同じ格好の奴が持ってたんだ!これならあいつに届くんだろ、Aさん!?」
「莫迦者!刀は届いてもお前が死ぬ!やめろ啓吾っ!!」
勿愛を抜いて啓吾を守ろうとした時、空から死神が降ってくる。啓吾がアフさん、と言っていたからおそらくこいつが空座町在駐の死神だ。…霊圧的に戦力となれるかはさておきだが、味方の死神が増えるのは都合がいい。始解して地面を抉り藍染を瓦礫で挟むと、その死神も全速力で逃げ出した。
「アフさんとやらが作った時間だ、大事にしないとな」
「時間稼ぎにもならないことは君も分かっているだろう?君と二人で語らう時間はこれから先無限にある、今は鼠取りを済ませたいのだがな」
「ほざくな、これが最後だ。…お前みたいな稀代の淋しがり、もう相手にはしたくない」
「……何…?」
ぴくりと眉を動かす藍染。私は勿愛を構えたまま続ける。
「神になりたいだなんて子供のような事を言って、子供のように周りを否定して……誰もお前と同じ目線では無いから、お前はそれを肯定することで孤独から逃れようとしたんだろ。神になれば、孤独ではなく唯一になれるから」
淋しがりめ。
そう言って藍染を見れば、藍染は笑みを崩して不愉快そうな顔。次の言葉を待つ前に、藍染の背後に市丸が降り立った。
「…只今戻りました、藍染隊長」
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渚(プロフ) - BLEACHに再熱した者です!この作品とても好きです!浦原さんカッコイイです!!引き続きお話読めるの楽しみにしています! (2022年9月5日 18時) (レス) id: 9dd9702176 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - はわ、、BLEACH再熱してしまってこの小説に辿り着いて刺さりすぎて徹夜で全て読んでしまいました、、、!!すごく好きです理想の浦原さんで泣きそうです!!応援してます!!! (2022年6月21日 20時) (レス) id: 849b00c654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し | 作成日時:2022年6月20日 19時