看板娘197− ページ2
__浦原さんが隊長になってもう九年ほど。あの日に会った浦原さんに化けた誰かは未だ特定出来ぬまま、平和な日々が過ぎていって…私ももうその記憶を気にすることも無くなっていた頃。
浦原さんの左横には私、その奥にはマユリ。右にはひよ里と、協調性は無いもののようやく馴染んできた(?)メンバーで瀞霊廷を歩いていると、前の角から真子隊長と藍染副隊長が声をかけてきた。
「お、おーーす。おはようさん」
「あ、おはよっス平子サン」
隊長同士で挨拶をしたあと、マユリにも挨拶をする。マユリの態度は最悪なもののそれもいつもの事なため、巫山戯たように顔を顰めて流す。次に私を見てへらりと笑う真子隊長。
「おはようさん、A」
「おはようございます、真子隊長」
「かーーっええ子!ええ子やぞA!十二番隊に染まったらアカンぞAオマエはそんままでええからな!!」
ただの挨拶に大袈裟に感動したようなフリでおちゃらける真子隊長。大袈裟ですよ、と笑うと歯を見せて笑い返す。浦原さんに向き直り話をしようとする真子隊長に、一人だけ無視されてたひよ里が蹴りを入れる。バタバタと暴れる二人に苦笑いしていると、藍染副隊長が話の続きをする。
「そうだ浦原隊長、もう耳にされましたか?」
「何をっスか?」
「流魂街での変死事件についてです」
彼らが言うにはこうだ。ここ一月程で流魂街の住民が原因不明で消える事件が起きているそうだ。消える、というのは本当に文字通り跡形もなく消滅してしまうらしい。服だけを残して。死んだのではなく、生きたままに人の形を保てなくなった…ということだそうだ。
「生きたまま人の形を保てなく…?」
「それはまた…随分と奇妙な事件ですね……」
真子隊長も卯ノ花隊長が言っていたことをそのまま言っただけで詳しいことは知らないそうだ。そうして、その原因を調べるために今は九番隊が調査に出ている…
「服だけ残して……跡形もなく………」
記憶の隅で、何かが浮かんだ気がした。浦原さんに呼ばれてそれを考えるのをやめたことを、私は直ぐに後悔することになる。
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渚(プロフ) - BLEACHに再熱した者です!この作品とても好きです!浦原さんカッコイイです!!引き続きお話読めるの楽しみにしています! (2022年9月5日 18時) (レス) id: 9dd9702176 (このIDを非表示/違反報告)
はっか(プロフ) - はわ、、BLEACH再熱してしまってこの小説に辿り着いて刺さりすぎて徹夜で全て読んでしまいました、、、!!すごく好きです理想の浦原さんで泣きそうです!!応援してます!!! (2022年6月21日 20時) (レス) id: 849b00c654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し | 作成日時:2022年6月20日 19時