イナズマイレブン～FF編～第1巻 (ページ46)

今日:9 hit、昨日:21 hit、合計:63,602 hit

（４４）再び、新メンバーページ46

放課後、いつにも増して明るい雷門サッカー部が、さらに騒がしかった。

何故かというと……

円堂「みんなー！わかってるなーっ！」

「「オーッ！」」

円堂「とうとうフットボールフロンティアが始まるんだ！」

「「オオーッ！」」

フットボールフロンティア出場に舞い上がっているからであった。

風丸「で、相手は何処なんだ？」

帝国戦で助っ人で入っていたはずの風丸も、興味あり気だ。

円堂「相手は……！」

「「…………」」

円堂「知らない！」

真顔で円堂は言い切った。

聖悟「上げて下げんなこの阿呆野郎が」

円堂「あはは……」

聖悟「笑ってごまかしてんじゃねぇよ」

いつにもまして不機嫌な態度で、聖悟はタイヤの上に座った。

冬海「野生中ですよ」

あまり顔を出しに来もしない、監督の冬海先生が首を突っ込んできた。

冬海「野生中は確か……」

春奈「昨年の地区大会決勝で、帝国と戦っています」

円堂「スッゲー！そんな凄いチームと戦えるのか？！」

冬海「初戦大差で敗退なんてことは、勘弁してほしいですね」

聖悟「……練習にも顔出さない人に言われたくねーわ」

不機嫌が募り、聖悟は冬海先生にまで当たりにきた。ここまでくるとすでに八つ当たりである。

しかし、そんな聖悟のセリフが耳に入るはずもなく冬海先生は話を続ける。

冬海「ああ、それから……」

土門「ちーっす！オレ土門飛鳥！一応DF希望ね！」

冬海先生が珍しくここに来たのは、連れてくるためだったのだろう。

いかにも軽快そうな生徒が入ってきた。

身長は壁山より少し小さいが、負けず劣らず全体でいえばわりと高い。

冬海「キミは物好きですね。こんな弱小クラブにわざわざ入部したいだなんて」

鼻で笑う冬海先生はやれやれ、と言いたそうな顔をしながら部室から出ていった。