アイス猫 〜涼野風介〜 フューズ様リクエスト ページ23
「ふーすけぇ」
「…何だ」
「アイス食べたい」
「…そうか」
「…」
今、私の隣でクッションを抱き締めながらテレビを見ているのは、愛川A。
「風介ーアイス」
「…アイスなら私が食べているが」
「ふーん…え？え！？風介私のアイス食べちゃったの…」
「君のアイスだったのか、知らなかったな。名前が書いてなかったんだから仕方ないだろう」
いや、名前の書いてないアイスなんて9割方Aのものだ。
お日さま園で物に名前を書かずに置いておくのなんてAくらい。
勿論、本人は忘れてるだけだが。
「風介酷い…私のアイス…」
「名前を書かないのが悪いんだ」
「えぇ…」
テレビの前を離れ、私のアイスを恨めしそうに見るA。
…時々、あざといなと思う。
「今度から名前を書けばいいだろう」
「忘れるじゃん…」
Aのことだ。のんびり過ぎてすぐに忘れてしまうのだろう。
「忘れなければ良いだろう」
「風介の鬼…」
「…」
ずっとこちらを見てくるA。
…食べ辛い。
「…諦めたらどうだ」
「えー…」
「私の食べかけでいいのか」
「それは…」
黙っているA。
「食べかけでもいいから私のアイス返して…」
「…これはもう私のアイスだ」
「うぅ…」
Aは目に涙を溜めている。…泣かせたらマズい。
「…仕方ない、アイスは返してやる…」
そう言った瞬間。彼女はニコニコして私からアイスを奪い取った。
「おかえり私のアイス！！」
「…は？」
…嵌められたな。
いつもふわふわしてるのに、たまに掴めなくなる。
「…うーん、美味しい！」
「はぁ…」
「んふふ」
でも、幸せそうにアイスを食べている彼女を見て、悪い気はしない。
…と
「…A、皿洗いの途中で皿を放っておくな…！！」
「ん？玲名？あれ、置きっ放しだったっけ…」
Aはアイスを食べ終わると、何秒かかけて立ち上がった。
そしてキッチンに行こうとして振り返る。
「そうだ！風介が代わりに洗ってきて！！」
「…は？」
「いいでしょ？」
Aの上目遣い、玲名の威圧に耐え…無理か。
私は潔くキッチンへ行く。
…なんだこれは。
洗ったのか…？
そう言いたくなる悲惨なシンクの中を、なんとか片付け始めた
Aはまたテレビを見ている。
…悪くない。
気ままで時にあざとくて、自由な
彼女に振り回されるのも、
いいかも知れない。なんて。
フューズ様リクありがとうございました！
いつか続編書きます…
雪の降る夜 〜吹雪アツヤ〜 灰簾魔様リクエスト→←King of stronger 〜源田幸次郎〜
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はる(プロフ) - たぬちゃんさん» リクエストありがとうございます！ 更新遅いかもしれませんが、必ず書かせていただきます！ (2017年8月2日 8時) (携帯から) (
レス) id: ecf948bed9 (このIDを非表示/違反報告)
たぬちゃん(プロフ) - はじめまして！読ませていただきました！とてもよかったです！リクエストでフィディオとアフロディーお願いします！ (2017年8月2日 0時) (レス) id: 6ea8ed7bc9 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - ねるさん» 了解ですっ (￣^￣ゞ (2017年6月28日 12時) (レス) id: d35fbe64b9 (このIDを非表示/違反報告)
ねる - リクエストで佐久間くんお願いできる？ (2017年6月26日 20時) (レス) id: 8d6cfc323a (このIDを非表示/違反報告)
ねる - リクエストで海王の凪沢くんお願いできる？ (2017年6月25日 23時) (レス) id: 8d6cfc323a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる | 作成日時：2017年3月30日 21時
