薄桜鬼～何でも屋の少女～ (ページ5)

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第三話ページ5

貴「お前、名前は何てぇんだ？」

雪「え？あっ、雪村千鶴です。」

Aはくぴ～ッと雪村の淹れた茶を一気飲みすると、ジッと雪村を見つめた

雪「(なっ…何だろ、この人……)」

貴「お前……。」

ガシッ

雪「ひぃぃッ!!?」

Aはゴゴゴゴッと雪村の肩を掴むと、ニィッと笑った

貴「お前の事だけは気に入った、俺は朔弥Aだ。ダチになってもいいぜ。」

雪「はっ、はぁ。」

土「おい、あまり千鶴を困らせるな。」

貴「うるせぇ、トシジジィ。」

土「ジジィじゃねぇ!!!それにトシって呼ぶんじゃねぇ!!!俺はまだ40代だ！」←

沖「そーゆーのを世間でジジィって言うんですよ。」

土「総司ィィィ……テメェ……。」ゴゴゴゴゴッ

近「ハッハハハハハ！朔弥君は皆と仲が良いな！」

全「誰も仲良くなんかしてねぇよ／誰がこんな奴と!!!」

貴「で、何すりゃあいいんだ？」

近「あぁ、実はなココにいる万屋殿にしばらくの間、隊士として働いてほしいんだ。」

ザワッ

近藤がそう言うと、幹部達がざわめき始めた

沖「なっ……近藤さん、ソレ本気で言ってるんですか!!?」

近「新選組は人手不足で困っていてな……。」

沖「聞いてない……。」ガーン

貴「クックックッ……。」

近「そこで今回、しばらくの間万屋殿に手を貸してもらう事にしたんだ。」

土「でもよ、万屋っつーのは誰にでも手を貸すんだろ？だったら、薩長の連中に俺達の情報が漏れるって事も……ありえるよな？」キッ

土方はキッとAを睨むが、Aはただ笑っていた

貴「ククク……俺は万屋であって、雇われ兵じゃねぇよ。」

ーーー…

永「かぁーッ!!何だアイツ?!」

藤「チビって言われた……ポチって言われた……。」ブツブツ

原「口の悪い女だったな……露出狂って、それは新八の事だろ。」

永「何で俺なんだよッ!?」

雪「(確かにちょっと口の悪い人だったけど……そんな悪い人には見えなかったな…)」

雪村はそう思いながら、Aの飲んだ湯呑みを片付けた

ーー…

近「この部屋を自由に使ってくれ。」

貴「おいおい、いいのかぁ？ただの万屋に一人部屋なんかあげちまってよ。」

近「万屋殿は他の隊士とは違って、頼まれて来てもらっているからな、一人部屋ではないと失礼だ。」

貴「…フッ、本当に面白ぇ所だな、新選組……。」