妹です7 ページ9
桃乃「それで?」
貴「………………そ、そうですね……」
お嬢様の『幼馴染み』
それは事実だ
お嬢様と坊ちゃまが、わたしと弓弦の幼馴染みであるという事実はどう足掻いてもひっくり返ることは無いだろう
しかし、『幼馴染み』よりも『使用人』としてお嬢様のお側に居ることの多かったわたしにとって、今更『幼馴染みらしく振る舞え』と言われても……
などと一人で悶々と葛藤し、ふとお嬢様を見ると何故か不満気な顔をしている
貴「……………………お嬢様?如何なさいました?」
桃乃「……………………………………ちがう。」
………………違う?
何が違うと言うのだろう
桃乃「私たちは『幼馴染み』なんだから、そんな堅苦しい話し方しないでよ」
もう!と頬を膨らませるお嬢様。
可愛い、わたしの幼馴染みは可愛い
貴「し、承知致しました……………えっと、堅苦しくない話し方って………こんな感じでいいのかな……?」
恐らく昔のわたしなら、お嬢様に対してもっと自然に軽口をたたけていたのだろう
桃乃「………………まぁ、いいわ。」
まだ少し不満そうだが、何とか許してもらえたらしい
桃乃「それで、話を戻すけど。どうだった?あいつの部屋行ってみて。」
……………どうだったか。
そう聞かれれば答えは1つしかない
貴「…………正直弓弦が可愛すぎて辛いかな…」
思ったことを素直に口にすれば、「それはあいつの部屋に行かなくても同じことでしょ?」と仰るお嬢様
それは勿論その通りだ
けれど、自室に居る弓弦と部屋の外に居る弓弦、これは同じ弓弦に見えて違う弓弦なのだ
何より、わたしが今朝見た弓弦は窓辺に立っていた。
よって朝陽に照らされ、この世のものとは思えない程美しかった。
桃乃「………………………全部口に出てるわよ、A」
お嬢様が呆れた顔をしている
しまった、と思い、慌てて口を塞ぐ
桃乃「もう遅いって」
穴があったら埋まりたい。
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小春日和(プロフ) - 伏見弓弦の小説少ないからほんと神です!ありがとうございます。これからも頑張ってください (2018年1月28日 8時) (レス) id: ced7647d0d (このIDを非表示/違反報告)
朱(プロフ) - ユキさん» コメントありがとうございます^^*桃乃ちゃん!わたしの思い描く坊ちゃまの妹像をそのまま持ってきてしまったのですが、いい子って言ってもらえてすごく嬉しいです!^^*ありがとうございます!更新頑張りますね!これからもよろしくお願いします!^^* (2017年12月28日 16時) (レス) id: 2e1edaa059 (このIDを非表示/違反報告)
朱(プロフ) - まことさん» コメントありがとうございます!読んでいただけてわたしも嬉しいです!^^*応援ありがとうございます!期待に応えられるよう頑張りますね!これからもどうか読んで頂けると嬉しいです!^^* (2017年12月28日 16時) (レス) id: 2e1edaa059 (このIDを非表示/違反報告)
朱(プロフ) - アッシュさん» コメントありがとうございます!!とても励みになります!ありがとうございます!!^^*更新が遅くて本当に申し訳ないのですが、頑張ります!!これからもこの作品を楽しんで頂けると嬉しいです! (2017年12月28日 16時) (レス) id: 2e1edaa059 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 桃乃ちゃん……!!めっちゃいい子!更新いつも楽しみにしてます!これからも頑張ってください! (2017年11月23日 21時) (レス) id: 6c0f05bafb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱 | 作成日時:2017年9月18日 11時