妹です１２ ページ14
お昼
貴｢お嬢様、昼食をお持ち致しました。｣
桃乃｢ありがとう｣
お嬢様の自室に昼食を運び、食べ終えるのを待つ
桃乃｢………ねぇA。貴女あれから応接間に入った？｣
あれから、というのは『朝食から』という意味だろうか
貴｢いえ、入っておりませんが…｣
どうかなさいましたか？ と、わたしが続けると
桃乃｢私もさっき気付いたんだけど、テーブルの上に何かの書類みたいなのが置いてあって…｣
お兄様の忘れ物かなぁ？
なんてお嬢様は呑気に仰るけれど。
貴｢……………ｯ、｣
ｻｧｯ…と顔から血の気が一気に引く
確かに、坊ちゃまは今朝何かの書類を朝食前に書いていた
坊ちゃまが書類を忘れて困っていたらどうしよう
弓弦に合わせる顔がない
……………違う違う、今は弓弦のことを考えてる場合じゃない
……けれど、お嬢様の側を離れる訳にはいかない
ならば、他の者に行かせるべきだろうか…？
いや、これはわたしの失敗だ
わたしがなんとかするべきだろう。
桃乃｢………私なら大丈夫よ？｣
貴｢え？｣
突然の声に、思わず聞き返してしまう
桃乃｢私はこの家から外に出る気は無いし、午後もきちんと勉強するわ｣
貴｢お嬢様……｣
わたしの考えを汲み取ってくれたのか、お嬢様はわたしの背中を押すような言葉をくれる
わたしはなんて良いお方に仕えているのだろう。
貴｢………お嬢様。大変申し訳ございませんが、Aが一時でもお嬢様のお側を離れること、どうかお許しくださいまし…。｣
桃乃｢言っておくけど、お兄様の忘れ物を届けに行くのは、本来貴女の仕事じゃないわ。だから仕事モードで行く必要なんて無いし、万一失敗した時も気にしなくて良いのよ｣
貴｢お嬢様…｣
要はプライベートモードのわたしで坊ちゃまたちの通う学校に行った方が、もし何か失態を冒してしまった場合でもすぐに立ち直れるでしょ？というお嬢様のお心遣いなのだろう。
貴｢御配慮、感謝致します。｣
わたしはお嬢様の使用人になれて、本当に幸せ者ですね。
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小春日和(プロフ) - 伏見弓弦の小説少ないからほんと神です！ありがとうございます。これからも頑張ってください (2018年1月28日 8時) (
レス) id: ced7647d0d (このIDを非表示/違反報告)
朱(プロフ) - ユキさん» コメントありがとうございます^^*桃乃ちゃん！わたしの思い描く坊ちゃまの妹像をそのまま持ってきてしまったのですが、いい子って言ってもらえてすごく嬉しいです！^^*ありがとうございます！更新頑張りますね！これからもよろしくお願いします！^^* (2017年12月28日 16時) (レス) id: 2e1edaa059 (このIDを非表示/違反報告)
朱(プロフ) - まことさん» コメントありがとうございます！読んでいただけてわたしも嬉しいです！^^*応援ありがとうございます！期待に応えられるよう頑張りますね！これからもどうか読んで頂けると嬉しいです！^^* (2017年12月28日 16時) (レス) id: 2e1edaa059 (このIDを非表示/違反報告)
朱(プロフ) - アッシュさん» コメントありがとうございます！！とても励みになります！ありがとうございます！！^^*更新が遅くて本当に申し訳ないのですが、頑張ります！！これからもこの作品を楽しんで頂けると嬉しいです！ (2017年12月28日 16時) (レス) id: 2e1edaa059 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 桃乃ちゃん……!!めっちゃいい子！更新いつも楽しみにしてます！これからも頑張ってください！ (2017年11月23日 21時) (レス) id: 6c0f05bafb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朱 | 作成日時：2017年9月18日 11時
