憧れと追憶と【尸魂界篇】 (ページ2)

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1. 観測者ページ2

「隊長、いつまで見てるんですか？現世から消えた彼らがどこ行ったかなんてどーでもいいじゃないですか」

三色団子を呑気に食べながら壁に背を預けては遠い目で機械を操作している少女を見つめる青年はため息をつく。
全くこれだから俺のところの隊長は真面目だと言われるのだ。

「朽木ルキアの死刑が決まったんだからあれがいつ動き出してもおかしくないの。
それに僕ら十四番隊の役割は現世の監視。
情報は多いに越したことはない。
君も馬鹿じゃないからそれぐらい理解出来るはず」

淡々と言葉を放ちながらモニターを見る少女に青年は睨むように見つめながら竹串に刺さった最後のひとつを咀嚼し飲み込む。

「堅物」
「堅物ぐらいじゃなきゃこんな役回り上手くできないから」

互いのため息が宙を舞っては何事も無かったかのように消えていった。
あれからかなりの時間モニターと睨めっこをしていたが何も進展が無い。
やはり旅禍が来たと伝えるべきかと思いモニターから目を離した時だった。
カンカンカンと音が聞こえる。
その音を聞いては背後で呑気に腕を組んでいる彼を見る。

『隊長各位に通達する。
隊長各位に通達する。
只今より緊急隊首会を招集する。
繰り返す…』

「隊首会ですって。隊長」
「言われなくとも知ってる。ほら行くよ」

隊長羽織を着直し髪を整える。
あまり気は進まないが行くしかないかと重い腰をあげるように歩を進めた