三十二話 ページ37
、
私は何も考えずに叫んでいた。
『一松!!』
一「…………」
一松がゆっくりと振り返る。
その目にはうっすらと怒りの感情が映っている。
私はその目に恐怖を覚え、思わず一歩後ずさった。
『な、なにしてるの?』
一「………」
一松は黙り込んだままだった。
一松の向こう側を見てみると、そこには一松ととても顔が似ていて、青の服を着た男性が立っていた。
あれは確か、一松のお兄さんだったはずだ。
よく見ると、頭からダラッと血が流れている。
『えっ、怪我してるじゃないですか!!』
私はそう叫び、一松の横を通り過ぎ、お兄さんの方へ駆け寄る。
近くで見ると、お兄さんは頭だけではなくて腕や足にも怪我をしているようだった。
『だ、大丈夫ですか!?』
「あ、ああ、大丈夫だ。」
『ど、どうしよ……』
一「……そいつの心配するんだね」
後ろから聞こえた一松の声にビクッとする。
『あ、当たり前でしょ!?怪我してる人見たら心配するに決まってるじゃない!!』
一「違うでしょ。怪我してたからじゃなくて、そいつが好きだから心配してるんでしょ?」
『……は?』
何を言っているんだと私は目を見開いた。
一松は私を嘲笑うように見ながら続ける。
一「Aの好きな人って、カラ松兄さんのことでしょ?」
『ち、ちがっ!!なんでそうなるのよ!』
一「さっき、Aが言ってたじゃん」
『私そんなこと言ってな……』
そこで私はハッとする。
私、お風呂で一松になんて言った?
__で、その特徴ってのは?
__青が似合う……かな
………
私は後ろにいるお兄さんをちらっと見る。
青。
……え、あの特徴だけでこの人だって絞ったのコイツ!?
他にも色々言った気がするんだけど、適当に言ったことだったから覚えてない……。
『いやっ、あれは違くて、』
一「いつ親しくなったのか知らないけどさぁ、僕というものがいながら浮気とはいい度胸だよねぇ。」
一松は私を睨むように見つめている。
やばい、めちゃくちゃ怒ってる。
その途端、じわっと目頭が熱くなってくるのが感じた。
たぶん、一松にあんな目で睨まれたことなんかなかったから、怖くて泣いているのだろう。
『……っ』
泣いている私を見て一松はニィと笑っている。
-----------キリトリ線------------
中途半端ですね……すみません!
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一松 - 続きが早く知りたいです!とてもドキドキしながら見てます!あ、自分のペースでいいので、更新頑張ってください!いつでも待っていますんで!(一松推しなので好きすぎてヤバい、、、) (2020年1月13日 22時) (レス) id: 2aca88dc98 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - 好きすぎて色々ヤヴァイです…… (2019年8月18日 1時) (レス) id: 39d281762a (このIDを非表示/違反報告)
符結 - ごめんなさいいろんな行動に笑ってました()これからも更新頑張ってください! (2019年8月8日 8時) (レス) id: f9909fef7a (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - こんばんは。初めまして。おそ松さん春から映画化されますね?一松は学生時代に何かあったのですかね?友達と仲良く話してるシーンを一瞬見たんです。友達要らない的な事を言っていたので何かあったのかなと今でも気になってはいますが今だに謎のままですよね。 (2019年1月8日 23時) (レス) id: b9ee30de80 (このIDを非表示/違反報告)
frisk - 安い本☆さん» 初めまして!安い本☆さんの小説、いつも楽しく読ませて頂いています。更新をやめてしまうのは悲しいですが、自分のペースで頑張って下さい。応援しています!! (2018年10月6日 8時) (レス) id: f264c528d9 (このIDを非表示/違反報告)
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