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お世話4日目 ページ5

その女性たちに巻き込まれないようにして
空いている方に出た



「…あれ?白石?」


少し先に白石が立っていた
声を掛けると、こちらに寄ってきた



「帰ったんやなかったのか?」



「いや、そうなんだけどさ……て、皆なにやってんの?」



ふと周りを見ると
数人が倒れている
しかも、ほとんど中学生メンバー



「実は…」









「はぁ?ナンパ?
あっはっは!!!何それ?!」



私が盛大に笑っていると
白石は溜息をこぼす



「笑い事やないで。
俺…ナンパなんてできへんし。」



白石の意外な弱点発見
だからさっき、様子が変だったのか




「女子が苦手って事?
白石、モテそうだし彼女いそうなのに。」



「彼女はおるで。」



「あ、そっか。
………え?!今なんて言った?!」



もう一度尋ねると
白石は顔を赤くした


どんだけピュアなんだ。




「せやから、彼女はおる。
ナンパが苦手っていうのもあるけど、
自分からはなかなか口聞けへんのや。」



また溜息をつくと
「ほな、行ってくる。」と言って立ち上がり



ナンパを実行しようとして、失敗




「…白石って、案外アホ。」


几帳面で真面目オカンかと思ったら、
単なるピュア少年かよ




入道コーチに話しかけると、
一瞬怪訝そうな表情を浮かべられた。



「なんじゃ小娘。
お前もついてきたんか。」



「いえ、よく分からないんですよね。」



事情を説明すると
「フンッ」と鼻で笑われた




「よし!
お前もナンパしてこい」


「は?」



「わしが気が短いのは知ってるよな?
だったらすぐに行ってこい。」



背中を強く叩かれ
「行ってこい!」と言われた
顔が本気だ…



「嘘でしょ…なんで逆ナン?!」



後ろを振り返ると
ものすごい形相で酒を飲む入道コーチ
これは、逆らえない




とりあえずウロウロ
周りにいる中高生’sは先程からぶっ倒れている




「すげえ、シュールなんですけど…」



ていうか食物で倒れるって、
それ本当に体に良いのか?!





「てか、早くナンパしなきゃ
入道コーチに殺される!!」




身の危険を感じ、
とりあえず近くにいた男に声をかけた



「あのさ、ちょっと良い?」


「何か?」



振り返ったのはこげ茶色で
メガネをかけた日本人






「あ…てか、お前っ!!」



知り合いだった
まさかの知り合いに、私はナンパしたのだった




「oh my God!!!」



な瞬間だ

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作者ホームページ:なし  作成日時:2015年8月28日 20時

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