お世話３日目 ページ4
「なあ、不二くん。
これなんなんやろ…」
「さあね。
でも、面白そうだよね、“ナンパ”なんてさ。」
「こらぁ！
ちゃっちゃと連れてこんかい!!!」
日本代表メンバーは、
オーストラリアに来て早々試練を出された
それは“ナンパ”
「はあー…こんなこと、
あいつには話とうないわ。」
白石はベンチに座り
皆がナンパするのを見ていた
「ていうか、正直俺…」
女子、苦手やねん
ていうか、ナンパ自体イヤやねん
「お前、ほんっとうに遅いな。
早く来いよ〜俺遊びだっ！！ってえな！」
「何が遊びたいだ！
２６にもなって、まだそんなこと言うか！」
「何言ってんだよ。
２６だからこそ、今を楽しむんだろ？」
「あー気色悪いからもういいや。
私、あっちのビーチに行くから！」
颯からなるべく離れるため、
わざと反対方向へと歩き出す
後ろから何かを言われているが
そんなの気にもせずに
ずんずんと砂浜を歩いていく
「全くさ！
颯は女心をわかってないから
いつも振られるんだっての！」
皐の横を通り過ぎるアメリカ人は
まじまじと皐を見ている
「第一さ、なんでオープンカーなの？！
普通でいいじゃん！！
あいつはセンスのかけらもないねっ！」
取り敢えず近くにあった椅子に座り
お店の人に声をかける
が
「〜〜〜？」
「あ、そうだった。
英語わからん。」
計画性のないバカとは
正にこういうことである
仕方がなくメニューと睨めっこ
すると、そのメニュー表が
持っていかれる
「女の子が一人でなんて
危ないんなやいか？」
「ゲッ……」
種子島はメニュー表を
見ているせいか、日本人という事しか
わかっていない様子
あ、これチャンスじゃね？！
その隙に逃げる！
と思いついたが、
「ついでに、乗ってきーや。」
「え？は？！」
おそらく二人乗りであろう乗り物に
オーストラリア人の女性と種子島
この3人で乗る事に
くそ…
なんでこんな時にまで種子島と
居なくてはいけない！！
「のわっ！！」
どこかに到着したのか、
乗っていたものが止まる
種子島とその女性は降りて
私は近くにあったサーフボードに隠れる
「ふう、危なっ？！」
なぜか向こう側から女性の大群が
顔がすごく怖い
ていうか、女というよりも…
「牛じゃん、あれ。」
アメリカ人女性、
第１印象：牛
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作者ホームページ：なし 作成日時：2015年8月28日 20時
