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第12話 当番交代 ページ14

立海大の文化祭、通称「海原祭」が
いよいよ始まろうとしていた



騒がしい教室に、廊下
外からも騒ぎ声が聞こえてくる



ドンドン、と、花火の音もする





午前9時に開始し、午後の2時で終了
私の役割はほぼない。
皆、贔屓だとも言わないし、それならそれで良い。





「柳生。」


「何ですか、仁王くん。」



仁王は手招きをして柳生を呼ぶ。
廊下に出て、仁王は外を眺めながら言った



「お前さんが交換ノートしちょる相手って、
女子か?」


「はい?」


「女子が男子かと聞いとるんじゃ。
知らんなら、まあ、ええがのう。」




仁王の顔を見ると、
何かを企んでいるような、顔をしている。




「何かする気ですか?」


「いや、別に何もしないぜよ。
ただ聞いただけじゃ、じゃあな。」




何やら騒ぎが起こりそうな予感を抱えながら
海原祭、スタート









-



「小野寺さん。」


クラスメイトに呼びかけられた。
私が振り返ると、一瞬驚いた顔になる。



「あ、ごめん。
別に、なにかしようとしているわけじゃないから…
威嚇、しないでくれる?」


苦笑いでいうクラスメイトに
私は黙って頷いた。



彼女たちは威嚇、と言うが、私は警戒しているだけ。




「店番、もう終わって良いから…」



そこで言葉が途切れ、
何かを言おうと、言葉を考えている様子。



「_____分かった。じゃあ。」




彼女に席を譲り、教室から出た。
さて、あまりの時間は何をしようか?








「あ、柳生くんに真田くん!」



私の登板の時間が終わった時、
隣のクラスの駿河さんが声を掛けてきた。



「何か御用でも?」



彼女は右手に持っていたお皿を
私の前に差し出し、食べて、押し付ける。



「い、いえ、食べ物はけっこ」


「お願い!美味しいと思うよ?
これ、絶対に美味じゃない?
というか、これが美味じゃないとまずいよね?!」



拒否をする柳生の口に
駿河は無理やり、“それ”を突っ込んだ。

柳生は仕方なく飲み込むと、
口元を抑えて、




「あ!柳生くん!
感想を聞かせて欲しかったんだけど?!」


口に入った“それ”は
駿河の特性ホットケーキ




駿河は肩を落とて、
しょんぼりとしていると、真田が教室から出てきた。



「あ、真田くん真田くん!
これ、あげる!!」


真田の口に、“それ”を入れた。


「〜!!!」







午前11時20分頃、
立海大の2Fを、「キェェェー!!」と
奇妙な奇声をあげながら走る生徒の目撃情報が上がった。

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作者ホームページ:なし  作成日時:2015年10月25日 21時

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