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「よ」
「……ま」
明智少年がぽかんと口を開けて固まった。多分その先に続く言葉はまたかよこの野郎ってところかな。
少年は俺の方を指差して叫んだ。
「なっ、んな、んだよその服!」
「君んとこの制服」
そう、俺は今明智少年の学校のものと思われる制服を着ている。いやあ、意外と簡単に手に入ってよかったなあ。
明智少年は信じられないといったふうにこちらを見ている。
「いや、なんで……つーかどうやって手に入れ」
「なんかヤンキーに絡まれたから身包み剥いだわ。借りるだけ借りるだけ」
「犯罪じゃねえか!」
それ君が言う……?
まあ今の時点じゃ彼は善良な一市民だからね仕方ないね。
「で、どする? 証拠手に入れるとして、俺はどう動きゃいいかな」
「な、なん、お前……あー……」
がりがりと頭をかいてから彼はちらりとこちらを見て、ため息を吐いた。
「なんかお前に関しては深く考えない方がいい気がしてきた……」
「ええ……ぷるぷる、僕悪いスライムじゃないよ」
「あ?」
心底不思議そうな顔された。
ドラクエ知らないのかな!
ゲームやらなかったら知らないよね!
闇掘り起こしちゃったかな!
ごめん!!
「まあ俺は喧嘩は強いぞー。あとそれなりに遠くに住んでるから写真撮られなければ派手なことも出来る……多分」
俺はにっこり笑って自分を指さした。
「使える駒は多い方がいいだろ?」
「……やっぱお前訳わかんねえ」
「あはは」
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