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▼消滅 ページ4

信助「やったァ!!天馬っ!!」

野咲「ブラックホール!もう来ないでよ!」

真名部「僕達の使命もこれでようやく終わりです」

鉄門「使命、か…」

市川「まさに、大きな使命でしたね」

鉄門「デッカイ事、やったんだな……」

皆帆「あれぇ?こっちでも泣いてる人がいるよ、A?」

鉄門「こ、これはっ…心の汗ってヤツだ!」

A「わっ、私は泣いてないからな?!」



澄み渡る空を眺めながら、私は胸を撫で下ろす。


ようやく……ようやく、終わったんだ。この大会。
ようやく救えたんだ、この銀河。


達成感と、肩の荷物が降りたような感覚と。
あとちょっと寂しさと。

また涙出そうになったけど
気付かれたら、からかわれるから。
私は皆に背中を向けて、こっそり涙を流した。



ポトムリ「……ありがとう。これで宇宙は救われた」



皆が喜んでいる中、ふと中央の機会を触っていたポトムリが私達の方へと歩み寄り、そう言った。

その時のポトムリ、とても優しく顔を綻ばせていた。
顰め面しか見た事無かったのに。
本当に嬉しいんだろうな。

言いながら涙まで流してるし。


一筋の涙はポトムリの頬を伝い
ポトムリは驚いたように自分の顔を確認する。

そうして片手で目元を覆って、ポトムリは素直に涙を流した。


…ポトムリも、ここまで来るのに随分と苦労したんだろうな。

自分の住んでいた星が無くなって、幽霊になっても尚こうしてここに居続けて。


それにポトムリが言っていたカトラってお姫様も最初は死んでいたと思っていたから。

ずっと1人で探し求めて、完成して、実際に1つの星を救ったんだもん。
そりゃ幾ら表情の乏しいポトムリだってそうなるよ。



カトラ「ポトムリ、」



ふと、ポトムリを呼ぶ優しい声。

声のした方を見ると、そこにはカトラが立っていた。


カトラは柔らかな微笑みを湛えながらポトムリに歩み寄ると、ポトムリはその場で騎士のように膝をついた。



カトラ「やりましたね」

ポトムリ「はい…やっと使命を果たす事が出来ました」

カトラ「ええ。アナタは誇り高きキエルの英雄よ」

ポトムリ「カトラ様……有り難きお言葉。
しかし、本当の英雄は……」



おもむろにポトムリは顔を上げると、私達アースイレブンの方を見遣る。

そうしたらカトラも天馬の方を見て、その綺麗な瞳に涙を滲ませた。

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作者名:*IJu* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月1日 2時

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