△リボンが83こ▽ ページ37
……本当に、自分は何かまずい事を言ってしまったんだろうか。
不意に真名部の脳裏に過ぎる、数日前のAの姿。
上の階から物音がしたと思ったら、まるで獲物を見つけた獣のようにすぐ上を向き、目を見開く彼女。
その顔にいつもの笑顔は無く、上に行く時もいつもの子供らしさは何処へやら。
年相応の…いや、寧ろそれ以上の嫌な雰囲気を醸し出しつつ、彼女は上の階へと向かったのだった。
上の階には、何か見つかってはいけない物があるのだろうか…？
ソレが見つかるのを恐れているのだろうか？
そもそも、見つかってはいけない物とはなんだろう？
様々な疑問が思い浮かぶ中、Aは再び真名部と目を合わせ、真名部は思わずﾋﾞｸﾘと肩を震わせる。
対してAはようやくいつも通りの微笑みを浮かべると、大きく頷いた。
「うん！いいよ！仕舞う場所一緒に確認しよっか！」
「…ふぅ」
Aの笑顔に、真名部は無意識に強ばっていた肩の力を抜いた。
いよいよ触れてはいけない所に触れてしまっているのかと思ったが、大丈夫だったようだ。
「ついてきて！」とAが先導し、真名部はその後ろを追い掛ける。
途中、彼女が荷物を全て持っているのが気になったので、半分持ってやるとAは嬉しそうに笑った。
リビングを出て廊下に出ると、すぐそこの階段へと曲がる。
真名部も当然その階段を上り始めると、この家に独特のにおいが強くなった気がした。
下の悪臭があまり届かなくなったせいだろうか。
それでもそのにおいは十分に異臭で、真名部は下の階とはまた違った臭いに思わず顔を顰めた。
「こっちの部屋が、ママの部屋ね！
で、奥がママの寝る部屋！」
階段を上ってすぐ、扉があった。
その奥にも1つ扉があるので、合計で2つだ。
その内の1つ、階段を上ってすぐの手前側の扉に手を掛けながら彼女は話す。
そうして扉を開くと、そこはｸﾞｯﾁｬｸﾞﾁｬに服が散乱する部屋だった。
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＊IJu＊(プロフ) - 僥姫さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです( ´ ▽ ` ) (2020年7月5日 2時) (
レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
僥姫 - やばい 面白い (2020年7月2日 10時) (レス) id: b3f17b46d5 (このIDを非表示/違反報告)
＊IJu＊(プロフ) - 黒音_幻月さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けているようで作者も嬉しいです|ω`)これからも頑張らせてもらいます〜！ (2020年6月18日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
黒音_幻月(プロフ) - 続編おめでとうございます。少しずつ主人公ちゃんに心を開き始めている真名部くんや、この先の展開にいつもワクワクしながら読み進めています。これからも応援させていただきます…! (2020年6月17日 6時) (レス) id: 71e1357481 (このIDを非表示/違反報告)
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