◇ラプンツェルの確認 ページ41
「おー、ようやく来たか」
グラウンドに着くとフドウは開口一番にそう言ってタカナシを、そして私を見遣る。
そうして彼も私の事を上から下まで見つめてから「悪くはねーな」とからかうように言った。
「もういい?さっさと練習したいんだケド?」
「わーってるよ、とっとと戻れ。あとは俺がやるから」
「……あんまりイジメないでよね」
最後にタカナシはフドウを睨みつけると
そのままグラウンド内に入って行って、先に練習していた人達と同じようにボールを蹴り始めた。
残されたのは私とフドウの2人。
これから何が始まるのか。
私はワクワクしながらフドウに尋ねた。
「えっと…フドウ、私はこれから何をするの?」
「何、って…見てわかんないか?爛汽奪ー瓩世茵
「さっかー…?」
フドウの言葉に私は思わず首を傾げた。
勿論爛汽奪ー瓩話里辰討い襦ぼんやりとだけど。
試合の様子も病院内のテレビで何度か見たし。
サクマとゲンダがやってるスポーツでもあるし。
フットボール…フロンティア、だっけ?
その大会で優勝したチームが話題になっていたし。
最近では宇宙人が黒いサッカーボールを使って学校を破壊してるって聞くし、そのせいか随分とサッカーの話題が飛び交うようになった。
でも実際やった事はない。病気のせいで。
まぁ、そこまで興味がなかったってのもあるけれど。
……だけど今から私はその爛汽奪ー瓩鬚笋襪澆燭ぁ
「一応聞くけど、ルールはわかってるな?」
「ゴールにボールを入れればいいんだっけ…?」
「ま、大雑把に言えばそうだな。
他にも手を使っちゃダメだとか、ポジション別の役割とか」
「……?ぽじしょん?キーパー以外に何があるの?」
「…その様子だと何にも知ってなさそうだな」
今度の疑問は本当に何にも知らないから、私はさっきとは反対側に首を傾げると、途端にフドウは呆れたようにそう言って溜息を1つ吐いた。
…仕方ないじゃん。やった事ないんだから。
「まぁ、そこら辺は小鳥遊に丸投げするとして…」
フドウは続けてそう言うと、すぐそばの足元に転がっていたサッカーボールを足で自分の方に寄せると
器用に足の上にボールを乗っけた。
そうしてボールを軽く蹴り上げ、丁度自分の片手の上に。
彼にとっては簡単な事なんだろうけれど
私にとっては到底出来そうもなさそうで
だからこそ、一種の曲芸のようにも思えてドキドキした。
「とりあえず、まずは体力テストからだ」
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*IJu*(プロフ) - 桜吹雪さん» コメントありがとうございます〜!箱庭少女の方でもコメントありがとうです^^桜吹雪さんの好みに刺さったようで良かったです()ノロノロナメクジ更新なのでのんびり待っていてくれると嬉しいです…すみませんorz 桜吹雪さんこそ風邪など引かないように!更新頑張ります! (2019年10月30日 1時) (レス) id: 1371b955e9 (このIDを非表示/違反報告)
桜吹雪(プロフ) - コメント失礼します。他作品でもコメントさせて頂いたものです。いやもう.....神様ですかっ!?()好みドンピシャです!毎朝、更新されてないかつい確認してしまいます(笑)最近は寒いので、お体に気を付けて頑張ってください!応援してます! (2019年10月29日 20時) (レス) id: 82aa4d9473 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - アインツバルさん» コメントありがとうございます!一気読みする程夢中になって頂けて嬉しいです( ´ ▽ ` )影山怖いですもんね、注意してね……(他人事)これからも更新頑張ります〜! (2019年10月1日 1時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
アインツバル - *IJu*さん» 作者様の文才や世界観に引き込まれ、つい一気読みしてしまいました!黒井ちゃん、影山には気をつけて……!!(オイ←)これからも頑張って下さい! (2019年9月27日 16時) (レス) id: db0b681609 (このIDを非表示/違反報告)
*IJu*(プロフ) - 神田・スカーレットさん» コメントありがとうございます!真・帝国の不動くんは良いぞ……()オリオンの不動くんは真・帝国のようなトゲトゲイガイガが丸くなった感じですよね、それはそれは可愛いと思います( ˇωˇ )木の上で寝てた時笑いましたw (2019年9月17日 13時) (レス) id: 3241b35fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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