探偵チームＫＺ事件ノート 駄作者からの依頼。

若彩。（姫織様からのリクエスト） ページ5

・・・。

俺の気持ち、みんなには想像できるだろうか。

好きな女の子の周りに、イケメンばっかり集まって楽しそうにしているのを見つめるだけというこの気持ちが。

自分で言うのもなんだけど、俺は案外もてる方だと思う。

バレンタインのチョコは、１週間に分けてもらうぐらいにもらうし・・。

ラブレターは毎日１０通以上は最低でももらうし・・。

でも、ある人の心は簡単に動かせなかった。

その彼女の名は、立花 彩。

俺が昔からずっと思い続けてきた人。

でも、彼女の周りには最低でも１人ＫＺのメンバーがいる。

つまり、２人っきりになれないということだ。

こんな日がずっと続くのかよ・・と、思っていた。

「ねえ、観覧車と潜入捜査って関係あるの？」

アーヤは、そう尋ねた。

まあ、説明すると長くなるので省略すると・・。

遊園地で起きる謎の事件を俺とアーヤで解決するという・・筋書きだ。

実際は、俺のことを察した他のメンバーの気遣いだった。

で、今にいたる。

「ああ、もちろんだ。観覧車からの眺めは最高・・じゃなくて、怪しい奴を探しやすいし、それに密室だから２人っき・・秘密事項の会話が外にもれない。」

俺は、即興に考えた言い訳を話した。

偶然にも、アーヤはそれで信じてくれた。

そして、俺は観覧車の状況を見た。

――もうすぐで頂上か。

「なあアーヤ、観覧車の頂上でなにするか知ってるか？」

「え、何？」

不思議そうな顔をしている彼女・・すごく可愛かった。

そして、俺はそのまま行動に出てしまった。

カップル達が、観覧車の頂上ですること――そう、kissを・・。

「アーヤのこと、俺好きだ。」

短くとも、心のこもったメッセージを彼女の耳にささやいた。

「ありがとう・・。」

消え入りそうで、でも嬉しそうに彼女は言ってくれた。

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