【あんスタ】朔間兄弟の妹を縛ることは出来ない (ページ9)

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「次のひと、どうぞ～♪」

『は～い♪』

「Aちゃん！来てくれたんですね！」

『約束したからね～、それに』

夢ノ咲学院の現状をこの目で見ておきたいし

「それに？」

『ううん、なんでもない。頑張ってね～』

「はい！頑張ります！」

創が所属してるユニットは『Ra*bits』
できたてほやほやのユニット
1年生の紫之創、真白友也、天満光
3年生の仁兎なずな
の4人

そして対戦相手は『紅月』
2年生の神崎颯馬
3年生の鬼龍紅郎、蓮巳敬人
の3人ユニット
今は学院最強のユニット

『地獄絵図だろうなぁ』

零お兄ちゃん程ではないけど私なりに情報収集はしてる
この学院について
日中動けない分知識量で補おうってやつ

『始まる……』

紅月のステージが始まった
さすが紅月
一つ一つがしっかりしてる
これが生徒会副会長が率いるユニットか……

紅月のステージが終わった
終わった途端観客ほぼ全員講堂から出ていった

『なるほどねぇ』

くさってるな
講堂には私とスバル先輩ともう1人……あれはプロデュース科のあんず先輩？
女の人だから間違いないだろう
3人だけ残った
なんで2人がここに？

『あ……』

Ra*bitsのステージが始まった
私達3人の為に精一杯
歌もダンスもまだ拙いけど潰れていいユニットじゃない

『こんなの……』

おかしい

『創……』

Ra*bitsのステージが終わった途端創は泣いてた
いや、Ra*bitsみんな
3年生のなずな先輩は泣くの我慢してたけど

「っAちゃん」

可愛い顔が台無しだ

『泣かないで？』

あぁ、本当に……
私はフードを外し創の前に座る

『素敵なステージだったよ。Ra*bitsの皆……素敵だった』

3人しかいなかったのに笑ってちゃんとステージしてた
凄いことだよ

『友也も』

「っ……」

『自信持って？大丈夫だから、ね？』

こういう時気の利いた事を言えない自分が歯がゆい

『……私の言葉じゃ、逆効果だね……素敵なステージだってのは本心だから……また、明日ね？』

きっとなずな先輩がなんとかしてくれるだろう。大丈夫

『ムカつくなぁ』

この学院のシステムも生徒会も
どんな理由であれあんなのは見ていられない
全力を出して負けたとかならまだ文句はない

『零お兄ちゃんが動いてる以上私の出番はないだろうけどー、ちょっと引っ掻き回すぐらいしてもいいよね♪』

紅い瞳がギラつく