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「この学院に通うものなら、アイドルなら……誰もが『SS』に出場し、あわよくば優勝することを望むものだよ。そうでないものは、もはやアイドルじゃない。生ける屍だ、君たちのなかにそんなやる気のない人間がいるわけがないと信じてるけどね？とはいえ、誰もが喉から手がでるほど欲しい『SS』への出場権だけど……その出場者を、我が校の代表を、どうやって決めているか知ってるかい？これが傑作なんだけどね、学院への出資額が最もおおい家庭の子息が所属する『ユニット』……となっている」
つまり、このままいけばfineがSSに出場する事になるってことか
ただ、この言い方だと……何かある
「ほんとだよ、書類に明記されてるんだ。その一文を読んだときは、腹を抱えて笑ったよ！アイドルって何だろうね？『お金持ち』かな、それとも『権力者』？ちがうよね、僕の愛する夢ノ咲学院の生徒たち！最も輝くのは金塊でも宝石でもない、僕たちの夢でありパフォーマンスだよ！『それ』が最も優れている、最も輝かしい『ユニット』が代表として選ばれるべきだよね。僕はそう思う、君たちも同じ考えだって信じているよ！ゆえに、この生徒会長・天祥院英智が宣言しよう！真に『SS』に出場するに相応しい、我が校の代表『ユニット』を選定するためのドリフェスを開催する！」
ドリフェスを……？
「【DDD】と名づけてみたその『S1』で優勝した『ユニット』を、『SS』に出場する我が校の代表とする！本来なら、この学院への出資額が最もおおい生徒は、この僕だよ。僕が、そして僕の所属する『ユニット』……『fine』が、『SS』に出場する我が校の代表になるはずだった。けれど僕は、【DDD】にて優勝した『ユニット』に、その権利を譲る。この場で公言し、約束しよう。これは君たちにとって、アイドルとして最も輝くためのチャンスだよ。振るって、【DDD】に参加してほしい。無論、僕たちもいち参加者として【DDD】に出場する」
下手すりゃ一回戦でfineと当たる可能性があるってことになるし、強豪ユニットとも当たるということ……完全な実力勝負……
「もし優勝してしまったなら、ふつうに『SS』にも我が校の代表として誇りをもって臨もう。けれど、僕は願っているよ。僕を負かし、『SS』代表者の栄光を掴む『ユニット』が他に現れることをね。君たちの夢の重みを、情熱のすべてを賭けて挑んでほしい！」
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年2月17日 22時
