【あんスタ】朔間兄弟の妹を縛ることは出来ない (ページ26)

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「ん？貴様は確かプロデュース科の……」

『あ、自己紹介がまだでしたね！初めまして、プロデュース科1年朔間Aです！朔間零、朔間凛月の妹です！』

「朔間さんの妹だと……？」

目を見開き私を凝視する
そんなにお兄ちゃん達の妹って珍しいのかな？

『あの～、もう帰ってもいいですか？』

「あ、あぁ……引き止めて悪かった。気をつけて帰るように」

『はい♪では、また明日！』

「…………手ぶらなら小細工なんて出来んしな……」

なんかブツブツ呟いてるけど……
私はそんな見てすぐわかるような小細工しませんよ～だ！

『さて、下見も終わったし……防音練習室に戻って寝よ～』

明日は日中から活動することになるから

「くははは！震撼しやがれ愚民どもっ、今回の『S1』は俺様たちの貸し切りだ！鼓膜がぶち破れるまで帰さね～ぞ！夢のなかでも死後の世界でも、俺様たちの歌を聞け……！」

『……始まった』

S1当日。事前にお兄ちゃんから作戦を聞いてた私はこっそり講堂の一室に待機してる。誰も知らない秘密の部屋みたいなところだ
昨日下見した時に発見したんだよね～
今は物置にしか使われてないしその物すら今は使わない物ばかりだから人は近付かない
お兄ちゃんは私がTrickstarと一緒にいると思ってるだろうね

『ふふっ……驚くだろうなぁ……それとも、怒るかな？♪』

どっちでもいいや

ステージからUNDEADの声が聞こえる
今頃、UNDEADと紅月が対バンをしているだろう
前座とも知らずにまんまと引っかかるだろうなぁ
そして、陽も落ちてきている
今日は満月

『私達、夜の住民の時間がやってくる』

あぁ、やっぱり……
鏡に写る自分の瞳は普段とは比較にならないほどギラギラと光っている
満月だからなのか久しぶりのステージだからなのかわからないが身体が疼く

『そろそろ、移動しよう♪』

ステージでは2winkが司会をしている
シナリオ通りだ

『お兄ちゃん……UNDEADの皆さんステージお疲れ様でした♪』

「あん？誰だてめ～」

「やめろ、大神」

「え！？Aちゃん！？その格好！」

「A……なんの真似じゃ……お主はTrickstarの側に居るはずじゃなかったのかのう？」

『ごめんね？お兄ちゃん……実は私、個人的に紅月に恨みがあるの♪』

「A」

『あ、晃牙先輩とアドニス先輩は初めましてですよね？私はプロデュース科1年の朔間Aです♪よろしくお願いします！』